海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1999』 爪の塗装

次は爪の塗装について。



思えばこれまで、ゴジラもガメラも、爪に関しては代わり映えのしない塗り方を続けていました↓
海洋堂 20cmシリーズ『モスゴジ』 首パーツの接着・爪と全身のベース塗装
前回までで口内の塗装は済ませた。 首の接着・パテ埋め 軸打ち加工しておいた首パーツを接着し、継ぎ目をエポキシパテで埋めた。 まずパーツの隙間をパテで埋め、硬化後にハンディールーターでモールドの流れに沿って削り込み、再びエポキシパテを薄く盛っ...

海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1995』全身のベース塗装
前回、眼を塗ったことでいっきにガメラの雰囲気が出てきた。(気がする) 皮膚のベースとして頭部に塗ったメカサフ スーパーヘビィを全身にも塗っていく。 エアブラシで吹いていきましょう。互換ブースが大活躍!

海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 全身のドライブラシ・爪の塗装
84ゴジラの制作記事を書くのが1年以上空いているけど、作業自体はちょいちょい進めていた。 実はG1ガメラと並行して2019年のゴールデンウィークに完成させました。 今更ながら、眼の塗装以降の作業を書き記しておく。 眼の次は身体の塗装に戻る。...


のっぺりとした仕上がりがずっと気になっていた。いい加減、もうちょっと良いやり方を考えたいところ。


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レジンキットの場合、レジンの元々の素材の質感を活かして仕上げるアプローチも妥当ではあるんだけど↓
GMKゴジラの爪の塗装
長らく放置してたけど、全身にフラットブラックを塗ったGMKゴジラの爪部分の塗料を溶剤で拭き取った。 前回まで、パーティングライン処理の目印にしてた赤いペンのインクがなかなか落とせなくて放置していたのでした。

酒井ゆうじ造型工房 20cm ゴジラ 2000ミレニアムの爪の塗装
酒井ゆうじ造型工房の20cm ゴジラ2000ミレニアムの塗装作業、前回の眼の周りの塗装から1年弱も時間が空いてしまったけど、今回やっと爪の塗装です。 この間GMKゴジラの爪を塗って何となく感覚が分かってきた気がする。上手くムラを作って情報量...

酒井ゆうじ造型工房『20cm ビオゴジ出現』 爪の塗装
お正月からミレニアム・ファルコンに没頭してしまって3ヶ月ほどあいてしまったけど、ビオゴジの塗装を再開する。 前回までで顔周りはだいぶ良い感じになってきたので、別部分に取り掛かる。 今回は爪。レジンキットの爪の塗装はもう何度もやってるし、そう...

酒井ゆうじ造型工房『20cm ビオゴジ出現』 爪の塗装 やり直し
前回塗った爪がやっぱり汚らしいのでやり直す。 結局いつも通りのやり方で塗ることにする。。。 再び爪部分の塗料を溶剤で落とし、レジンの地を露出させる。 拭き取る時に使った綿棒の繊維が微妙に残ってるな。 根元の皮膚側に以前の塗料が少し残ってるけ...


レジン内部で光がやや散乱するので、表面だけにのっぺりと色を塗ったのとは違う透明感は得られるけど、劇中の怪獣の印象に近いかと言われるとそうでもない気がする。そして当然このやり方はソフビでは再現できない。

こちらの書籍特撮のDNAでの展示を見ると、爪や牙のパーツは半透明どころか透明素材で中が空洞に思えるほど透明で、まだらな感じに塗装されていた。
今回は、ソフビで似た雰囲気の透明感ある爪を塗る方法を考えてみよう。

ここでちょっとCGの話。
大理石や人間の肌など、半透明な物体の質感をCGで再現するSubsurface Scattering(表面下散乱)という考え方がある。特に人間の肌の場合、半透明と言っても、肌の表面のごく薄い層でのみ光の散乱が起こっているだけなので、表面だけの光の伝搬として内部を無視した近似が主流。

怪獣の爪や牙も、表面の薄い層のみの光の散乱で透明感を演出できないだろうか?
ということで、今回は半透明な塗料を塗り重ねて、ソフビの表面に薄い散乱層を作ってみようと思う。

ガイアカラーのクリアーホワイトを乳白色のベースとして使ってみよう↓

ガイアカラー 050 クリアーホワイト


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爪の塗装

暗く濃い色から順に徐々に明るいクリアーカラーを重ねて透明感のある爪を目指そう。
全身にほんのりとミッドナイトブルーが乗ったこの状態からスタート↓




まずは爪のベースとなる色を筆塗り。






その上からクリアーホワイト+ホワイトで作った透明度をやや下げた乳白色を塗り重ねる。
筋が残るようにムラを作りながら塗ります↓




その上からクリアーオレンジ+クリアーホワイト+ホワイトを筆塗り↓




さらにその上からクリアーイエロー+クリアーホワイト+ホワイトを筆塗り↓




その上からクリアーホワイト+ホワイトで作ったやや透明度のある乳白色を筆塗り↓




ここからは割といつものやり方で、タミヤカラーアクリル塗料で汚すように筆塗りし、溶剤を含ませた綿棒で雑に拭き取る(この時使ったのはブラウン+ブラックだったっけ?)




同様に、タミヤカラーアクリル塗料のさらに暗い色を塗りたくり↓




溶剤を含ませた綿棒で根本を残して拭き取る↓




タミヤカラーエナメル塗料のクリアーイエローを爪全体に塗る↓




タミヤカラーエナメル塗料のクリアーオレンジを、先ほど塗ったクリアーイエローと混ざるように丁寧に塗り足し、複雑な色に見せる↓




だいぶ良い質感になったのではないでしょうか。

このままでは以前塗った牙が浮いてしまう気がしたので、



爪に合わせてタミヤカラーエナメル塗料のクリアーイエロー、クリアーオレンジを牙に塗り重ねて調整↓



牙の先端の明るさは残して、根本付近の影色を爪に寄せた感じ↓



爪の塗装はこれにて完了↓



このキットの制作記事まとめページを作りました↓
海洋堂20cmシリーズ『ガメラ1999』
酒井ゆうじ氏原型で1999年に海洋堂から発売された20cmサイズのソフビキットの再販品「Sci-Fi MONSTER soft vinyl model kit collection ガメラ1999」です。


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