ZBrushでアヴァンガメラを作ってみる

2月頃に見たTED動画で「どんなことでも最初の20時間でそこそこ上達する(意訳)」と聞いたのでZBrushでのモデリングも1つのモチーフを最低20時間は続けてみようと思い始めた。

これまでに購入したZBrush書籍を再び読み直してみる。

ZBrush キャラクタークリエーション - 高度なスカルプティングテクニック -(DVD付)ZBrush キャラクター&クリ―チャ― - ZBrush Characters & Cretures 日本語版 -

https://3dtotal.jp/tutorials/1745/

過去色々と書籍を購入して、全体の「フォーム」の形成と、さらに精密な「ディティール」を入れていくという基本的な考えを知っていながら、根気が無くてちゃんと書籍通りに仕上げまで到達したことが無かった。

目標が曖昧ですぐに挫折しがちだったので、今度はちゃんと目標を定めてある程度の妥協もできるようになろうと思う。こだわりの尺度で測ろうとすると収集が付かなくなってしまう。こだわりではなく、目的の尺度で進捗を測れば完了に近づくことができると仕事や模型作りで学んだんだ。

模刻

既存の形状を模倣する「模刻」をやってみる。
映画小さき勇者たち ~ガメラ~」の冒頭にだけ登場する通称アヴァンガメラを作ってみよう。

小さき勇者たち ~ガメラ~

アヴァンガメラは平成ガメラ3部作ほど沢山フィギュア化されていないので、上手い造形と比べて凹むリスクも低い(笑)


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参考資料

なるべくちゃんとした資料を集めて臨む。
幸い、「特撮のDNA」で頭部のレプリカを何枚か撮影できたので、良い資料になる。



スーツの頭部のレプリカ



会場で購入した公式図録や、以前出版された平成ガメラのムックも参考にする↓

特撮のDNA 平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮平成ガメラ パーフェクション (DENGEKI HOBBY BOOKS)

これらをリファレンスとして見ながらモデリングする。この手のものはここまで良い資料写真が手に入ることが稀なので、かなり恵まれた条件と言える。失敗を防ぐお膳立ては万全である。

最近デュアルディスプレイ環境にしたので、1枚のディスプレイにはPurerefでリファレンス画像を並べよう。
PureRef:リファレンス画像専用ビューア
絵を描くなり、CGをモデリングするなり、何か作るときには参考資料を見ながら作業するものだけど、このPureRefというツールは参考画像を表示するための専用ビューア。PureRefPureRefは、アーティストが参考画像を整理・表...


写真をPureref上でこんな感じに並べてみた↓



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アヴァンガメラのモデリング

基本は右側面の写真を参考にシンメトリーで作って、全体の形状がまとまったら左右非対称にしていく作戦。
ライトボックスからダイナメッシュ解像度64のSphereを選んでスタート。



まずは概形を作っていく。Moveブラシとマスクを駆使して大まかなフォルムを作っていく。書籍ではこの段階を「メインのフォーム」と呼んでいましたね。
とりあえずSphereの前半分をマスクして後ろに側を引っ張り出すか。ZBrush 2020は右上にバストモデルが表示されるので、球体からのモデリングでも向きが分かりやすくて良いですね。



顔つきの印象が分かるように、別のSubToolで眼球用のSphereも追加しておく。
この段階ではMoveブラシ、ClayBuildupブラシ、Smoothブラシぐらいしか使わない。唇(?)と歯茎の境界はちょっとTrimDynamicブラシやFlattenブラシも使ったけど。
時折Dam Standardブラシで線を入れて指針を作って、ClayBuildupブラシで荒らしながら形を探っていく。

ある程度概形ができてきた↓



ここからダイナメッシュの解像度を128に上げ、全体の印象を確認するためにConeを伸ばして作った牙のSubToolも追加。



目つきと上アゴ回りを中心に、資料と照らし合わせながら少しずつ形を調整していく。
気づいたら作業開始から4時間ぐらい経っていた。ZBrushとPurerefの全画面表示だと時計が見えない(笑)

この角度は割と似てきた気がする↓

作業開始から4時間経過後



少しディティールが入ったようになっちゃったけど、これは単なる迷い線。形状をシンプルに捉えられず、チョビチョビといじった結果です。

作業の振り返り

プロセスを振り返って上達しようという作戦。ここまでの履歴を動画に書き出してみよう。



4時間を4分に縮めてYouTubeにアップしてみた。
1個のSubToolの履歴しか動画にできないので眼も牙も無いけど↓

ZBrushでアヴァンガメラをモデリング Part 1

概形を作る操作が下手クソですね(笑)
書籍やチュートリアル動画だと、Moveブラシを上手く使って手早く概形を作っているのを見かけるけど、オイラはMoveが下手でやたらClayBuildupブラシを使っていますね。

口を閉じた状態で進めて途中で別パーツ化する例もあるけど、今回は一体のまま進めた。
ダイナメッシュの解像度は64から始めたけど、概形を作る段階は解像度32で十分だったかも。そういえば書籍には解像度40と書いてあったな。

ある程度概形ができてきたらMoveブラシで各部のバランスを微調整して、特に目つきが定まるように瞼を作り込んでいった。アヴァンガメラの瞼は下から閉じるんですね。
概形と目つきがある程度できてくると、だいぶ似てきたように錯覚できてモチベーションが上がる。ここからの微調整はホントに時間を忘れて没頭できた。

Draw Sizeを小さくしたClayBuildupブラシで少しずついじると、自然とオーガニックな凹凸になっていく。
微調整の繰り返しは一見効率が悪いけど、今まではキレイな方法論に固執し過ぎてなかなか先へ進めなくなっていた気がする。
まだスマートな感覚が掴めていないオイラにとっては、微調整を繰り返す帰納的な作り方の方が前進しやすいようだ。違和感に従って手を動かすだけだからかな。
スマートな進め方ではないけど、DynaMeshの解像度設定が程良い制約になって、フォームとディティールのバランスが保たれている気がする。

ここまででまだ4時間なので、20時間まであと16時間も残っていますね。普段スピードモデリングの動画を沢山見て感覚が麻痺しているけど、1時間程度でハイクオリティなモデルが作れるのは相当熟練した人だけだよな。

次は側面の突起、下アゴ、頭頂部の形状を徐々に詰めていこう。頭頂部は資料が少ないけど、資料の多いトトガメラの形状を参考に想像しながら進めよう。
とにかく20時間は続けるのが最低目標。
作るのは頭だけのつもりだったけど、身体も作った方がモチベーションに繋がるだろうか。

とにかく続けて完成まで持っていくためにまとめページを作った↓



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