Autodesk Mementoでゴジラを3次元復元する

この前、Autodesk Mementoで複数枚の写真から3D復元を試してみたけど、あんまり上手くいかなかった。



追記:ベータ版だったAutodesk Mementoから現在は名称が変わり、Autodesk Remakeになりました。機能限定版なら引き続き無料で利用できます。

Mementoスクリーンショット

この結果を見ると、3D復元したい被写体以外に、背景の画像特徴量も拾ってしまって復元がかかっている様子。Shape from Motionの仕組みを考えると、画像間の対応関係を求めるために局所特徴量を手掛かりにするはずなので、おそらくAutodesk Mementoも何かしらの局所特徴量を用いて処理しているはずである。
ということは、同じ撮影素材でも、被写体以外の余計な局所特徴量を取り除いてから復元処理をかければ、もう少し3D復元が上手くいくのではないかと思い始めた。

てっとり早く、前回と同じ多視点画像素材17枚をAfterEffectsでキーイングして、被写体以外の背景部分を完全に単色に塗りつぶしてフラットにして、局所特徴量を取りづらい状態にして見た。Autodesk Mementoへの入力画像はJPEG形式にしか対応していないようなので、少し劣化しちゃうけどJPEGで作った。(最初はアルファチャンネル付きPNGで試そうとしたんだけど。)

gmk_00000gmk_00001



gmk_00002gmk_00003
gmk_00004gmk_00005
gmk_00006gmk_00007
gmk_00008gmk_00009
gmk_00010gmk_00011
gmk_00012gmk_00013
gmk_00016gmk_00015
gmk_00014

キーイング後も影は微妙に残っておりますが…

復元結果

ということで、再挑戦した復元結果です。
前よりはだいぶまともになったけど、まだ完全に造形をトレースできてないですね。↓

GMK_Textured
GMK_Shaded

※背景部分もポリゴンが生成されたけど、手作業で除去しました。

被写体のゴジラにフィギュア自体は、光沢の無い、比較的理想の3D復元素材だと思うけど、今回使った画像素材はもともとiPhoneで適当に撮ったものだから、撮り方が悪かったのかも。ちゃんとカメラを固定して、ターンテーブルを使って等間隔の角度で撮った方が良さげ。怪獣という被写体は表面のディティールが多くて画像認識的には便利だと思いますよ。
Mementoというツールの使い方としては、こういう、ある程度汚い3D復元結果でも、これをユーザーが編集してキレイに整形すればコンテンツとして利用できる3Dモデルなるよ、ってことなんだろうな。現状、画像からの3D復元はそんなに万能な技術じゃないみたい。
キレイに整形したらZBrushへインポートしてみようかな。

関連記事

Unity ARKitプラグインサンプルのドキュメントを読む

Regard3D:オープンソースのStructure from Motionツール

openMVGをWindows10 Visual Studio 2015環境でビルドする

S.H.MonsterArts GMKゴジラ(2001)届きました

Mitsuba 3:オープンソースの研究向けレンダラ

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 頬の突起を作り始める

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 欠けた牙の修復・口内の塗装

一番くじのシン・ゴジラ ソフビフィギュア

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer. 電飾のための工作 その3

オープンソースのロボットアプリケーションフレームワーク『ROS (Robot Operating S...

Photo Bash:複数の写真を組み合わせて1枚のイラストを制作する

世界ふしぎ発見!「特撮の神様 円谷英二の世界」

アニゴジ関連情報

RefineNet (Multi-Path Refinement Network):ディープラーニン...

HD画質の無駄遣い

Rerun:マルチモーダルデータの可視化アプリとSDK

日立のフルパララックス立体ディスプレイ

Dlib:C++の機械学習ライブラリ

小説『GODZILLA 怪獣黙示録』読了(ネタバレ無し)

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 瞬間接着剤でパーツの接着

小説『GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』読了(ネタバレ無し)

PyTorch3D:3Dコンピュータービジョンライブラリ

シン・ゴジラ第5形態雛型がワンダーフェスティバル2017[冬]で展示されるぞ!

映画『GODZILLA 決戦機動増殖都市』を観た (ネタバレ無し)

今年もSSII

3Dグラフィックスの入門書

TensorFlowでCGを微分できる『TensorFlow Graphics』

書籍『GODZILLA GRAPHIC COLLECTION ゴジラ造型写真集』が出るぞ

UnityのAR FoundationでARKit 3

フォトンの放射から格納までを可視化した動画

海外ドラマのChromaKey

酒井ゆうじ造型工房『20cm ビオゴジ出現』の塗装再開

映画『ゴジラ-1.0』を4DX SCREENで鑑賞 (ネタバレあり)

映画『シン・仮面ライダー』 メイキング情報まとめ

ZBrushのキャンバスにリファレンス画像を配置する

今年も怪獣大進撃

写真に3Dオブジェクトを違和感無く合成する『3DPhotoMagic』

Mayaのプラグイン開発

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 全身の塗装

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 歯を配置

Python for Unity:UnityEditorでPythonを使えるパッケージ

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 口内の改造

コメント