ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 脚のトゲの作り直し

前回から1年近く経ってしまった。



時間が空いたおかげで細部への執着が薄れ、かなりフラットな目線で眺められるようにはなった。

前回まで、腕や脚のトゲを作っていた。
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 爪とトゲを追加
脚の作り込みを進めている。触る頻度をもっと上げていきたいと思いながら、結局1ヶ月に1度くらいのペースになってるな。作り始めてからそろそろ2年経つ。映画「小さき勇者たち~ガメラ~」でのアヴァン・ガメラ登場シーンは少ない上に夜だけなので、劇中シ...


トゲを単体のSubToolで作ってから、それをコピーしてサイズ調整したものを各部に配置していくつもりだった。
だが、SubToolをGizmo3Dでスケール・回転させようとすると、ピボットがSubToolの中心からかなりズレていて、思うようにコントロールできなかった。色々調べたけど、ピボット位置を調節する方法が分からずじまい。
http://docs.pixologic.com/user-guide/3d-modeling/modeling-basics/gizmo-3d/
http://docs.pixologic.com/user-guide/3d-modeling/modeling-basics/gizmo-3d/basic-operations/
http://docs.pixologic.com/user-guide/3d-modeling/modeling-basics/gizmo-3d/operators/

なので、腕・脚のSubToolの表面を盛り上げてトゲを作っていく作る方針へ変更。トゲは牙や爪ほど独立していないので、作り込んでいる内に不都合が出そうだ。その時は別SubToolへ分割して対応しようと思う。


スポンサーリンク


資料写真を見ながら脚にトゲを生やしていく。まずClayBuildupブラシでイボみたいな盛り上がりを作り、Moveブラシでイボを引っ張ってトゲにしていく。近接したトゲがくっついてしまわないように、脚のDynaMesh解像度を少し上げた。



足の爪が細長過ぎるのも直したいけど、トゲをSubToolで配置しようとして上手く行かなかったのと同様、爪のSubToolのピボットがズレていて上手くサイズ調整できない。。。。

腕も脚と同様にトゲを生やしていく。腕は前回までもトゲを盛り上げて作る方針で進めていたが、今見ると資料写真よりもトゲが多く生えてる気がしてきた。腕の付け根の形状がまだ資料写真と大きく違ったのを修正。



ついでに甲羅の形状も資料写真を見ながらもう少し詰めていく。すでに甲羅の全体像はそこそこ近づいているので、甲羅のSubToolのDynaMesh解像度を64から128へ上げ、より細部を作り込めるようにした。



腹甲のSubToolと腰・尻尾のSubToolを結合し、腹甲のラインのバランスや脚の付け根の形状を修正。



いい加減、尻尾もちゃんと作り込まないとな。



脚のトゲはもっと大きくして密集した感じにしないと、現状すごくスカスカに見える。



この段階でトゲを別SubToolへ分割してスケールさせた方が手っ取り早いだろうか。


スポンサーリンク

作業の振り返り

チビチビと身体をいじっているけど、なんだかんだで似てる・似てないに影響する大部分は顔の印象な気がする。さっさと顔の左右非対称な造形に着手した方が雰囲気が近づきそう。



コロナ禍きっかけで始めたこのアヴァン・ガメラも、作り始めてからもう3年経つ。普通に考えたら、制作に3年もかかってるなら超大作のはずだけどな。

とにかく続けて完成まで持っていくためにまとめページを作った↓
アヴァン・ガメラ
まだ作り途中…模刻の練習として、映画「小さき勇者たち~ガメラ~」の冒頭に登場する通称アヴァンガメラをモデリング。「特撮のDNA」で撮影したレプリカヘッドの写真を参考に。ZBrushでフォームの作成、ディティールの追加までを一通りやってみる。


スポンサーリンク

関連記事

昔Mayaでモデリングしたモデルをリファインしてみようか
リメイク版ロボコップスーツのメイキング
MPC社によるゴジラ(2014)のVFXブレイクダウン
実写と実写の合成時の色の馴染ませテクニック
書籍『GODZILLA GRAPHIC COLLECTION ゴジラ造型写真集』が出るぞ
Oculus Goで特撮作品を鑑賞する
フォトンの放射から格納までを可視化した動画
映画『パシフィック・リム:アップライジング』を観た (ネタバレ無し)
写真に3Dオブジェクトを違和感無く合成する『3DPhotoMagic』
日立のフルパララックス立体ディスプレイ
自前Shaderの件 解決しました
ドラマ『ファーストクラス』のモーショングラフィックス
4K HDR『ガメラ3 邪神覚醒』
Alice Vision:オープンソースのPhotogrammetryフレームワーク
MFnDataとMFnAttribute
OpenVDB:3Dボリュームデータ処理ライブラリ
ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 失敗のリカバー
ラクガキの立体化 3Dプリント注文
ラクガキの立体化 モールドの追加
アニゴジ関連情報
libigl:軽量なジオメトリ処理ライブラリ
海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1999』 腹甲・甲羅の塗装
PythonでMayaのShapeノードプラグインを作る
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 口内の微調整・身体のライン修正
3Dモデルを立体視で確認できるVRアプリを作っている
MFnMeshクラスのsplit関数
布のモデリング
リアルタイム レイトレーシングAPI『DirectX Raytracing (DXR)』
法線マップを用意してCanvas上でShadingするサンプル
映画『シン・仮面ライダー』 メイキング情報まとめ
ZBrushでゴジラ2001を作ってみる 身体のSubToolを分割
ZBrushからBlenderへモデルをインポート
海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1995』口内の加工
海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1999』 甲羅の接着とパテ埋め
積みキットの下地処理
Russian3DScannerのトポロジー転送ツール『WrapX』
CEDEC 3日目
ZBrushのTranspose Masterでポーズを付ける
Adobe Photoshop CS4 Extendedの3Dモデル編集機能
オープンソースの物理ベースレンダラ『Mitsuba』をMayaで使う
ジュラシック・パークのメイキング
『特撮のDNA 平成ガメラ3部作』を見てきた

コメント