OpenMVS:Multi-View Stereoによる3次元復元ライブラリ

複数枚の2D画像から、カメラの3D姿勢情報と被写体の疎(sparse)な3D点群を推定するのがStructure from Motionという手法。そこで求めたカメラの姿勢、点群の情報を使ってさらに密(dense)な点群を求めるのがMulti-View Stereoという手法。
Structure from Motionのライブラリは結構色々あるみたいなんだけど、そこから密な点群を求めるMulti-View Stereoのライブラリはあんまり見かけないんだよね。(PMVSというツールは有名ですが)

このOpenMVS(Multi-View Stereo)は、名前の通り、密な点群を復元するMulti-View Stereoのアルゴリズムを実装したライブラリ。OpemMVS自体はAGPLライセンスだけど、依存しているサードパーティのライブラリが細々と沢山あり、それぞれのライセンスに従うのでこちらを参照。

OpenMVS

OpenMVS(Multi-View Stereo)は、コンピュータビジョン科学者、特にMulti-View Stereo reconstructionの分野を対象としたライブラリです。
Structure-from-Motionのパイプラインを実装した(OpenMVGなどの)オープンソースプロジェクトを使えば、入力画像セットからカメラの姿勢や疎な3次元点群を復元できますが、それだけではphotogrammetry chain-flowの最後のプロセスが欠けています。OpenMVSは、この最後のプロセス、再構築するシーンの完全なサーフェイスを復元するためのアルゴリズムを提供します。
OpenMVSへの入力はカメラの姿勢セットと疎な点群、OpenMVSからの出力はテクスチャ付きのMeshになります。
このプロジェクトの主な特長は以下の通りです。

  • 密な点群の復元:可能な限り完全・正確な点群を得るための復元
  • Meshの再構築:入力点群から高品質なMesh表面を推定するためのMesh再構築
  • Meshの分割:全てのディティールを復元するためのMesh分割
  • Meshのテクスチャリング:Meshを着色するためのシャープで正確なテクスチャ計算

詳細なドキュメントはWikiをご覧ください。


スポンサーリンク

このライブラリ、OpenMVGのドキュメントで紹介されていたのだ。


スポンサーリンク


OpenMVGのドキュメントによると、OpenMVGとOpenMVSの連携は比較的簡単にできるみたい。
ソースコードはGitHubにある↓
https://github.com/cdcseacave/openMVS

ドキュメントはGitHub上のWikiに↓
https://github.com/cdcseacave/openMVS/wiki

OpenMVGの出力結果をOpenMVSの入力に使う例も載ってる↓

使い方

secene dense

追記:ドキュメントに従ってサンプルを動かしてみた↓


関連資料

Multi-View Stereoについては、毎度おなじみコンピュータビジョン最先端ガイド5と、コンピュータビジョン勉強会@関東の第28回の資料が参考になる。

コンピュータビジョン最先端ガイド5 (CVIMチュートリアルシリーズ)





スポンサーリンク

関連記事

読みやすくて高速なディープラーニングのフレームワーク『Caffe』
Pythonのソースコードに特化した検索エンジン『Nullege』
OpenGVの用語
HD画質の無駄遣い
畳み込みニューラルネットワーク (CNN: Convolutional Neural Network...
OpenCVでiPhone6sのカメラをキャリブレーションする
MB-Lab:Blenderの人体モデリングアドオン
プログラムによる景観の自動生成
UnrealCV:コンピュータビジョン研究のためのUnreal Engineプラグイン
MPFB2:Blenderの人体モデリングアドオン
機械学習で遊ぶ
OpenCVでカメラ画像から自己位置認識 (Visual Odometry)
ディープラーニングに対応したPythonの機械学習ライブラリ『Pylearn2』
Facebookの顔認証技術『DeepFace』
JavaScriptとかWebGLとかCanvasとか
TensorFlowでCGを微分できる『TensorFlow Graphics』
Google製オープンソース機械学習ライブラリ『TensorFlow』のWindows版が公開された
COLMAP:オープンソースのSfM・MVSツール
YOLO (You Only Look Once):ディープラーニングによる一般物体検出手法
ブログのデザイン変えました
機械学習手法『Random Forest』
疑似3D写真が撮れるiPhoneアプリ『Seene』がアップデートでついにフル3Dモデルが撮影できる...
フィーリングに基づくタマムシの質感表現
Qlone:スマホのカメラで3Dスキャンできるアプリ
ブログをGoogle App EngineからAmazon EC2へ移行
OpenCV 3.1とopencv_contribモジュールをVisual Studio 2015で...
C++の抽象クラス
Model View Controller
OpenMVSのサンプルを動かしてみる
Web経由でRaspberry PiのGPIOを操作したい
書籍『仕事ではじめる機械学習』を読みました
Alice Vision:オープンソースのPhotogrammetryフレームワーク
Point Cloud Libraryに動画フォーマットが追加されるらしい
SSII 2014 デモンストレーションセッションのダイジェスト動画
NumSharp:C#で使えるNumPyライクな数値計算ライブラリ
Unreal Engineの薄い本
まだ続くブログの不調
WordPressプラグインによるサイトマップの自動生成
Mayaのシェーディングノードの区分
Mitsuba 3:オープンソースの研究向けレンダラ
オープンソースの人体モデリングツール『MakeHuman』のAPI開発プロジェクトがスタート
MFnMeshクラスのsplit関数

コメント

  1. […] がとうございます。 NegativeMindさんありがとうございます。 NegativeMindException | Multi-View Stereoによる3次元復元ライブラリ『OpenMVS』 NegativeMindException | 複数視点画像から3次元形状を復元するラ […]