3D映画のポストプロダクション 2D-3D変換

最近の3D映画では専用3Dカメラは使わないそうで。今度のゴジラも2Dカメラで撮影して、後処理で3D化しているらしい。
2D→3D変換技術が向上したってのと、そもそも立体視用途なら厳密な3Dである必要がないってことかもね。

この記事に2D→3D変換の大まかな処理フローが紹介されてる。↓

[鍋潤太郎のハリウッドVFX最前線]Vol.48 青木洋一郎氏に聞く、映画「GODZILLA ゴジラ」における2D-3D変換と、ハリウッドにおける最新動向

青木洋一郎氏に聞く、映画「GODZILLA ゴジラ」における2D-3D変換と、ハリウッドにおける最新動向


(1)ROTO:2D画像の全てのキャラクターやオブジェクトの輪郭を取ります。雪や雨、髪の毛、反射物など、とても細かいものも輪郭を取る必要があります。

(2)DEPTH:ROTOチームからの輪郭を元に、白色~黒色の範囲で3D空間の設計図を作ります(黒色=奥・白色=手前)。また、「書き割りの3D」にならないように顔に対しては、おでこや頬、瞼、鼻など細かい立体感をつけます。このDEPTHを元に自社ツールで右目、左目の画像をレンダリングし、試写室で立体感を確認し、クライアントチェックを受けます。

(3)FINALING:クライアントが3D空間を気に入った時点で、コンバージョンの際に発生するピクセルが延びた部分を補間していきます。こちらもとても複雑な作業で、背景のクリーン・プレートを作成したり、手作業でフレーム毎にペイントをしていきます。この部署では、唯一の日本人コンポジターとして、渡辺奈津子さんも大活躍しています。CGのシーンなどに対しては、VFXスタジオから別々のレイヤー素材を受け取り、それを個々に変換し、ステレオ合成します。

(4)FINAL CHECK:カット毎に、3D映像が目に刺激を与えず、スムーズに流れるかを確認し、クライアントの最終チェックを経て、納品します。

後から調整できた方がメリットが大きいってのは理解できる話。以前3D映像に挑戦した時にも、調整の重要性を感じた。これを撮影現場でやるのは非効率過ぎる。

関連記事

『GODZILLA ゴジラ』のBlu-Rayを買った

CGのためのディープラーニング

ゴジラの日

映画『GODZILLA』のゴジラ登場シーンだけをまとめた8分...

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 全身のグラデーション塗...

海洋堂 20cmシリーズ『モスゴジ』 仕上げ

ガレージキットの「やり過ぎ」の精神

酒井ゆうじ造形コレクション ゴジラ(2016) の予約受付開...

Maya 2015から標準搭載されたMILA

UnityでARKit2.0

映画『シン・仮面ライダー』のデザインとキャストが発表されたぞ...

Geogram:C++の3D幾何アルゴリズムライブラリ

UnityでTweenアニメーションを実装できる3種類の無料...

海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 完成

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』を観た

UnityでPoint Cloudを表示する方法

映画『カメラを止めるな!』を観た (ネタバレあり)

リメイク版ロボコップスーツのメイキング

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のVFXブレイクダウン

ラクガキの立体化 1年半ぶりの続き

GoB:ZBrushとBlenderを連携させるアドオン

生物の骨格

PS4用ソフト『ゴジラ-GODZILLA-VS』をプレイした

7月にNHK BSプレミアムでゴジラ映画が放送されるぞ

MPFB2:Blenderの人体モデリングアドオン

Shader.jp:リアルタイム3DCG技術をあつかうサイト

ゴジラ トレーディングバトル

この本読むよ

デザインのリファイン再び

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる おでこ(?)のバ...

ZBrushでゴジラ2001を作ってみる 身体のアタリを作る

『特撮のDNA 東京タワーSOS ゴジラ・モスラ・東宝特撮』...

viser:Pythonで使える3D可視化ライブラリ

3Dモデルを立体視で確認できるVRアプリを作っている

『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』のVFXブレイクダウン ...

ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 PolyGro...

ラクガキの立体化 進捗

『スターウォーズ/フォースの覚醒』のメイキング映像

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 首回りの修正・脚...

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 下アゴと頭部を作...

映画『ゴジラ-1.0』のティザー映像!

海洋堂 20cmシリーズ『モスゴジ』 口内の改造・塗装

コメント