上半身の形状は大体定まってきたので下半身を考えながらモデリング中。

手にちょっとディティール入れたりした。指細いな。

ゴールデンウィークに間に合わせるために早く3Dプリント注文しちゃわないとと焦っていたけど、いくつかのパーツに分けてプリントするなら、完成しているパーツから順に3Dプリント注文すれば良いと気付いた。出来上がっている上半身を先に3Dプリント注文してしまおう。
今回はとりあえず手軽そうなDMM.Makeの3Dプリントサービスを利用してみる。↓
http://make.dmm.com/print/
DMM.Makeの3Dプリントは、Web上に3Dデータをアップロードするだけでエラーチェックやプリント料金の見積ができる。
3Dプリントのためのパーツ分割
本当は、自分が組み立てやすいよう、塗装しやすいようにパーツ分割したいところだけど、まだ3Dプリントの特性というか制約が分かっていないので凝ったことはしない。まずは3Dプリント結果を1度見てから色々工夫を考えることにする。
シリコーンゴムでの型取り複製の場合だってその特性に合わせたパーツ分割の方法論があったわけだし。
DMM.Makeの3Dプリントは素材の選択肢が豊富だけど、フィギュア用途だとアクリルだろうか。
http://make.dmm.com/print/material/
アクリルにもUltra Modeとより精密なXtreme Modeの2種類がある。とりあえず頭は1番ディティールが細かいのでXtreme Modeで行ってみるか。それ以外はUltra Modeで。
身体は、難しいことがまだよく分からないから、上半身、下半身ぐらいの大ざっぱ分け方で分割する。
ということで、今回は3パーツ構成で3Dプリントする。
- 頭:アクリル(Xtreme Mode)
- 上半身:アクリル(Ultra Mode)
- 下半身:アクリル(Ultra Mode)
そんで、ZBrushでのパーツ(SubTool)分割の操作はこちらの動画を参考にした。↓
短くまとまっているので良い教材。(ZBrushCoreではあるけど)
最近書籍も出た。

頭
上半身
上半身には、下半身にハメ込むためのダボっぽい突起を作った。

パーツの分割作業をしていると、細かいモールドがどうでも良くなってくるから不思議。当初よりだいぶツルンとしてしまったな。
下半身
頭と上半身を3Dプリント注文した少し後に下半身も一応形にした。後から冷静に見ると、上半身のマッシブさに対してかなり貧弱な足ですね。。。

上半身のダボがはまるようにブーリアンでくり抜いて穴を作ったけど、さて上手く行くかどうか。

ポリゴンの削減
DMM.Makeの3Dプリントサービスで扱えるファイル形式は、STL、3MF、OBJ、3DS、STEP、IGES、PLY、VRML・WRML、3DPと豊富だけど、形式に関係なくアップロードできるデータサイズは1ファイル100MBまでという制限がある。
http://make.dmm.com/print/datarules/
なので1つのパーツが100MBに収まるようにポリゴン削減を行う。
ZBrushには、形状を保ったままポリゴン数を削減できるDecimation Masterというプラグインがあるのでそれを使う。

それとも、その前にZRemesherとか使ってリトポロジーしておいた方が良かったんでしょうか。。。
3Dプリント用にスケール調整
3Dプリントするにあたって、当然物理的な大きさを定めないといけない。ZBrushというツールは、細かいことを意識せずにモデリングできる反面、こういう厳密な数値を指定したい作業はいまいちピンと来ない。
プリント用にサイズ調整にはScale Masterというプラグインを使う。PixologicのDownload Centerからダウンロードできます。
っていうかこのプラグイン、公式の使い方解説は動画しか存在しないのか?

New Bounding Box Subtoolを押すとオブジェクトがすっぽり入るBounding Box(直方体)のSubtoolが作成される。

寸法の単位はmmなのでそれに合わせる。
S.I.C.は大体全高20cmぐらいなので、Bounding Box Subtoolの高さが200mmになるよう調整した。
このプラグインでそのままOBJファイルに出力した。一般的に、3Dプリント用のデータ形式はSTL形式が多いようですが、DMM.MakeはOBJ形式で注文できるの。
OBJ形式で書き出したファイルをMayaLTにインポートしてサイズを測ってみた。

実は1度上半身のスケールを間違えてファイル出力しちゃって、MayaLT上でスケール調整して、そのスケール値をメモってMeshLabでスケールしたOBJファイルを書き出した。
http://mikaninc.com/meshlab-3dmodel-scale/
MayaLTから書き出せるポリゴン数には制限があるのです。。。
3Dプリント注文
DMM.Makeでの3Dプリント費用は3パーツで合計34,794円だった。
モデリング→3Dプリントをフィギュアの原型制作の手段と考えると、おそらく何度か繰り返して調整することになるから、1回の出力費用はまだ個人にとって安いとは言い難いな。
お値段の内訳↓
- 頭 [23.556mm × 31.192mm × 25.494mm]
- 上半身 [ 83.24mm × 87.105mm × 42.613mm]
- 下半身 [50.573mm × 127.522mm × 33.589mm]
→ アクリル(Xtreme Mode) ナチュラル:4,348円
→ アクリル(Ultra Mode) ナチュラル:15,760円
→ アクリル(Ultra Mode) ナチュラル:14,686円
一度スケールを間違えた上半身も注文しちゃったから、上記に加えて3,171円の出費もありました。。。
まあ、とりあえずプリント結果を待ちましょう。
モデリングの話
ちょっと話が前後しますが、頭、上半身を3Dプリント注文してから下半身のモデリング作業をして、後から下半身も3Dプリント注文した。
脚の形状を決めかねてたんだけど、Clay Polish機能を使ってディティールを整理して行ったらそれなりにまとまった。ZBrushの機能がなければ決してたどり着かない境地だ。。。

造型の反省
正面顏はそれなりに見えるけど、横顔のまとめ方が下手なのを最近自覚した。横顔、というか横から見た頭のバランスのまとめ方をもっと勉強しないと。

Galleryページに載せているこれまで作り散らかしたCGの一覧を眺めてみると、間違いなくレベルアップはしている。やっとZBrushの操作に慣れてきた感じ。

やったことを記録しておくと、振り返ってちゃんと前に進んでるかどうかが分かる。理想と比べて変に落ち込み過ぎなくて済む。

関連記事
ラクガキの立体化 1年半ぶりの続き
ZBrush4新機能ハイライト 3DCG CAMP 2010
2021年4月 振り返り
Blenderでよく使うaddon
フルCGのウルトラマン!?
Zibra Liquids:Unity向け流体シミュレーショ...
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のVFXブレイク...
頭脳派
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 下半身のバランス...
ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 リファレンス画...
clearcoat Shader
CGALDotNet:計算幾何学ライブラリ CGALのC#ラ...
Javaで作られたオープンソースの3DCGレンダラ『Sunf...
顔のモデリング
SIGGRAPH Asia
自前のShaderがおかしい件
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 口のバランス調整
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 腕の作り込み
この連休でZBrushの スキルアップを…
ワンダーフェスティバル2020[冬]に行ってきた
株式会社ヘキサドライブの研究室ページ
Unreal Engineの薄い本
ラクガキの立体化 反省
ZBrushでゴジラ2001を作ってみる 目元だけ作り込んで...
海外ドラマのChromaKey
Unreal Engine Tokyo MeetUp!へ行っ...
ヘッドマウントディスプレイとビジュアリゼーションの未来
Unityをレンダラとして活用する
UnityのTransformクラスについて調べてみた
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』"あのキャラク...
変身ベルト
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 壊れたデータの救...
ZBrushの作業環境を見直す
UnrealCV:コンピュータビジョン研究のためのUnrea...
画像生成AI Stable Diffusionで遊ぶ
ZBrushの練習 手のモデリング
BlenderでPhotogrammetryできるアドオン
『シン・ゴジラ』のコンセプトアニメーションのメイキング動画が...
ZBrushで手首のモデリングをリファイン
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 脚のポーズ調整
ラクガキの立体化 分割ラインの変更・バランス調整
PyTorch3D:3Dコンピュータービジョンライブラリ



コメント