東京都現代美術館で開催されているピクサー展へ行ってきた。始まったのは3月なのでだいぶ遅いんですが。
もともとはPixar20周年記念の時にMoMA(ニューヨーク近代美術館)から始まった特別展らしいですね。
スタジオ創立30周年記念 ピクサー展
ピクサー作品は、日本やアメリカだけでなく世界中で上映され、多くのファンに愛され続けていますが、それはコンピュータアニメーションという優れた技術だけによるものではなく、独創的なストーリーや魅力的なキャラクターなどの存在があるからです。驚くべきことに、ピクサーには技術スタッフと同じくらい多くのアーティストやデザイナーたちが在籍しており、彼らはストーリーや映画のビジュアルなどを考える企画の構想段階で、手描きのドローイングやパステル画、デジタルペインティング、彫刻などを数々生みだし、ピクサー作品の創造性を支えています。
本展は、そうした創作活動にスポットライトをあて、ピクサーに所属するアーティストたちが映画制作の過程で創り出した多種多様なアートワークの全貌を紹介するものです。2005年にニューヨーク近代美術館でスタートし、世界各国で好評を博した世界巡回展が、2016年、スタジオ設立30周年を記念した作品群を加え、構成を新たにして日本に上陸します。
以前読んだPixar関係の書籍は、Pixarの歩んだ歴史と作品作りのプロセスの変遷をマクロな視点で綴ったものだったが、本特別展示では、作品作りの試行錯誤の過程で生み出された1つ1つの小さなアイディアの原石みたいなもの、完成作品には登場しないコンセプトアートやマケットが展示されている。
Pixar作品30年分のメイキング展といったところだ。
音声ガイドも聴きながら、3時間半ぐらいかけて回りました。短編作品の上映や、アーティストのインタビュー映像が沢山流れているので、各映像が短くても全部見ると結構な時間になりますね。アーティストのインタビュー映像はDVDとかの映像特典でよくあるようなやつ。
今回の特別展の目玉は、3DCGのキャラクターを作成する際に参考のために実際に立体物として起こされたマケットの展示だと思う。1つのキャラクターでも表情違いで何パターンかマケットが起こされていたりする。
沢山のコンセプトスケッチ原画やカラースクリプトは、図録を買って後から楽しんでも良いんじゃないだろうか。というのは、会場が混んでいて1つ1つじっくり見るのが辛かったりするから。まあ、図録だと、コンセプトスケッチの注釈は小さくて読めなくなっちゃうけど。
Pixarというブランドのおかげか、子供連れも多かったけど、この手の特別展ってやや頭でっかちな構成になってしまうので、お子さんにはちょっと退屈な内容だったんじゃないだろうか。
古い絵画のような、鑑賞にバックグラウンドとなるコンテキストが必要なジャンルと違い、子供にも直観的に伝わるよう配慮されているPixar作品。今回の展示はPixar作品自体の直観性・分かりやすさに比べて、展示が随分と「知識寄り」というか「静」な印象を受けた。普通の特別展と比べると遥かに「動」な展示が多かったけど、Pixar作品それ自体と比べると十分に「静」なんですよね。
この辺は、近代のメディアコンテンツを題材とした展示の難しいところ。
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