IronPythonを使ってUnity上でPythonのコードを実行する

ここ最近、Pythonインターフェイスを用意しているライブラリが非常に多くて、使ってみると確かに、C++でガリガリと低レベルのコードを書くよりもコーディング量が少なくて扱いが楽なのである。最近じわじわと日常に浸透しているSoftBankのロボットPepper君もPythonで制御できるらしいし。

ということで、この利便性をUnityで活かせないかと前々から調べていたのです。そこで見つけたのがIronPythonという、.NET FrameworkやMono上で動作するPython実装。UnityのC# ScriptはMonoで動いているので、こいつは行けるんじゃないかと思って1年以上前から勉強を始めてたんだけど、日本語の情報が少なくて苦労してた。

で、最近になって、UnityでIronPythonを使う日本語記事をまとめている方を見つけたのです↓
http://tkitao.hatenablog.com/entry/2015/05/18/225902
http://tkitao.hatenablog.com/entry/2015/05/31/210054
http://hikipuro.hatenadiary.jp/entry/2015/08/02/073220

どうやらCLRでPython側からUnityの関数も呼べるみたいね。C#とPythonで相互にやり取りできると色んなモジュールと連携できて便利だな。Pythonモジュールの依存関係とかどうなるかわからんけど。



http://baba-s.hatenablog.com/entry/2017/10/25/100000
http://baba-s.hatenablog.com/entry/2017/11/06/080000
https://github.com/exodrifter/unity-python

以前にUnityでIronPythonを扱う方法を調べた時は、Mayaのインストールフォルダに入っているPythonのインタプリタを流用するっていう変なTipsにたどり着いたのだった。つまりMaya持ってないと試せない、随分と高い投資が必要という↓
http://techartsurvival.blogspot.jp/2013/12/embedding-ironpython-in-unity-tech-art.html
http://techartsurvival.blogspot.jp/2013/12/techartists-doin-it-for-themselves.html

ここ最近、強く感じるんだけど、ハードウェア開発に限らず、ソフトウェア開発のアウトプットも結局のところ、どれだけ多くの種類の部品(つまりライブラリやモジュール)を知っているか、それらをどうやって組み合わせるか、という知識量で大体決まってきてしまう。アプリケーション開発で低レベル層のアルゴリズムから、上位層のUIまで全部自前で作るなんてことはまずありえない。

ソフトウェア開発においても、部品の選定スキルがものを言う。ガチでアルゴリズムを考えている研究者から見れば、「ただAPIを叩くだけの簡単なお仕事」に見えるかもしれないけど、ソフトウェアエンジニアはそのアウトプットとなる製品で評価される。質の良い部品を揃え、それらを効果的に結合させる設計スキルで勝負している。なんてね。

2021年 追記:今ならIronPythonじゃなくてPython.NETを検討するし↓



UnityEditor上での操作だけで良いならPython for Unityを考える↓
Python for Unity:UnityEditorでPythonを使えるパッケージ
まだプレビュー版ではあるけど、映像業向けにUnityにPythonのScript環境を提供するパッケージPython for Unity。Python for UnityPython for Unityは、様々なメディア、エンタメ業界のアプ...

関連記事

頭蓋骨からの顔復元と進化過程の可視化

オープンソースのロボットアプリケーションフレームワーク『RO...

Structure from Motion (多視点画像から...

TensorSpace.js:ニューラルネットワークの構造を...

ZBrushのZScript入門

Google XML Sitemap Generatorプラ...

OpenCV 3.1から追加されたSfMモジュール

Managing Software Requirements...

マルコフ連鎖モンテカルロ法

Javaで作られたオープンソースの3DCGレンダラ『Sunf...

AnacondaとTensorFlowをインストールしてVi...

ドラマ『ファーストクラス』のモーショングラフィックス

ブログの復旧が難航してた話

PyMC:Pythonのベイズ統計ライブラリ

Windows10でPyTorchをインストールしてVSCo...

ブログのデザイン変えました

Perfumeのライブパフォーマンスのビジュアル

東京オリンピックと案内表示

Arduinoで作るダンボーみたいなロボット『ピッコロボ』

BGSLibrary:OpenCVベースの背景差分ライブラリ

CycleGAN:ドメイン関係を学習した画像変換

AR (Augmented Reality)とDR (Dim...

openMVG:複数視点画像から3次元形状を復元するライブラ...

LuxCoreRender:オープンソースの物理ベースレンダ...

OpenCV 3.1とopencv_contribモジュール...

オープンソースの顔認識フレームワーク『OpenBR』

Raspberry Pi

OpenCV 3.1のsfmモジュールを試す

VCG Library:C++のポリゴン操作ライブラリ

Pylearn2:ディープラーニングに対応したPythonの...

科学技術計算向けスクリプト言語『Julia』

ヒーローに変身なりきりアーケードゲーム『ナレルンダー』

OpenCV 3.1のsfmモジュールのビルド再び

OpenMVSのサンプルを動かしてみる

OpenCV

Polyscope:3Dデータ操作用GUIライブラリ

Unity ARKitプラグインサンプルのドキュメントを読む

UnityのAR FoundationでARKit 3

Model View Controller

ドットインストールのWordPress入門レッスン

uGUI:Unityの新しいGUI作成システム

OpenSfM:PythonのStructure from ...

コメント