2020年6月 振り返り

コロナ禍で、仕事も含めて日々の生活のルーチンがなかなか定まらない。



6月はあまり精神状態が良くなかった。
テレワークと出社がごちゃ混ぜで生活リズムが乱れた。出社する日は相対的に寝不足気味になる。
5月に引き続き、上司のマイクロマネジメントがエスカレートして労働時間がどんどん長くなっていった。上司に時間を圧迫されながら、それを個人の責任で調整するよう要求されて腹が立った。気づくと上司を倒す方法ばかり考えていて、かなり思考が攻撃的になっていたな。
6月のEvernoteの記録を見返してみると、ただ愚痴が並んでいるだけだった(笑)

適度なストレスは行動を促してくれるが、過剰なストレスは心身のバランスを崩す。頭のリソースを常に奪われたような状態になるので、思考力が鈍って仕事の能率も下がってしまう。6月はストレスでかなり消耗した。

言葉にするのが得意なわけではないけれど、言葉にするぐらいしかストレスに対処する術を知らない。気持ちを整理しないと前に進めない。
6月も5月と同じように、主に仕事のサイクルについて週単位で振り返ってみよう。


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1週目 6/1~6/7

出社とテレワークが半々ぐらいになった。
テレワーク中は、お昼ご飯を食べた後に少し横になるようになった。全身を休ませないとなぜか頭が休まらなくなった。
テレワークではすっかり朝型になってしまったので、出社する日も何となく同じような時間から業務を開始できるように割と早く行くようになった。
緊急事態宣言解除後しばらくは通勤電車も割と空いていたが、徐々に通勤ラッシュの状態に戻りつつある。

テレワーク越しに、上司が一方的にマイクロマネジメント割り込みをどんどん加えてくる。割り込み通話で時間を圧迫されるのと、コンテキストスイッチの負荷で能率が下がっていく。
上司は事前に目的や計画を伝達できない人のようで、進行途中や事後に口を出す。部下は自立的に業務を進められず、人員が増えても成果がスケールしない。
部下を「急かす」「追い込む」以外に働きかけ方を知らないのだろう。急かされて部下のミスが増えている。キャパシティオーバーな要求に必死に応えようとして潰れて行く人もいる。
今の部署は互いに割り込みあって時間を奪い合っている。

2週目 6/8~6/14

定額給付金の申請をした。振り込まれるまでどれぐらい時間がかかるのだろうか。

ハンパな自炊生活で食費がかさむようになった。なるべく手間のかからない出来合いのものを多く買うようになった影響だ。常に冷蔵庫に物が沢山入っている状態がなんだか不思議。

以前は連休やリアルイベントに合わせて有給休暇を消化していたけど、コロナ禍で(新作映画の封切りなども含め)リアルイベントが無くなってしまったのと、6月はもともと連休が無いので休みを取るタイミングを見失っている。

テレワークで身体が変な凝り方をするようになった。
会社よりも自宅の方が仕事に集中できるのもあり、パソコンに向かった姿勢のまま長時間過ごしがちだ。
職場だと「横から話しかけられて中断」「騒がしいから席を外す」ということが頻繁に起こっていたことに気づいた。テレワークでは話しかけられるのもパソコン越しなので、姿勢がほとんど変化しない。

仕事に時間を圧迫されてウォーキングやジョギングもしなくなってしまった。気温も湿度もだいぶ高くなっているので、外で運動するのはそもそも難しいのだが。

3週目 6/15~6/21

今の部署はストレスフルであるものの、すでに9ヶ月ほど持ちこたえていることを考えると、案外自分はどこでもやっていけるような変な自信もついてくる。
仕事に関してはだいぶ神経が図太くなった気がする。すでに何人もの上司を経験していて、過去の上司達と比較して今の上司を見ることができるので、能率が悪くてもあまり自責の念が湧かない。

自身が過去に体験したことを過剰に信仰するのは「現場からの叩き上げ」を自負する人に共通した問題のように思う。その人が体験した「現場」はすでに存在せず、尺度が全てアップデートされているにもかかわらず、体験によって習得した感覚を貫こうとしてしまう。「現場のことが分かる」という自負は、マイクロマネジメントを加速させる。
人の率い方も、2, 3人の小規模な集まりの感覚のまま、10人規模のグループを動かそうとしてしまう。状況をみながら随時指示を加える技巧をマネジメント力と捉えている節もある。

以前知ったStructured Approachは、人数規模が大きい場合だけでなく、リモートでも効果を発揮しそうだと思うようになった。



帰宅時の手洗いうがいがだいぶ雑になってきている。

4週目 6/22~6/30

テレワーク慣れしたせいで、出社する日にいったんマスクをし忘れて家を出てしまった。(すぐに戻ってマスクをしたけど)

出社した際にたまたま他の部署の人と会話をして、今の直属の上司だけがハズレなのではなく、その上に同じタイプの人達が連なっている会社であると気づき絶望した。異動希望とかで解決できる問題では無さそうだ。

運動不足についてはもう気にしなくなってしまった。それよりも仕事のストレスが問題だ。ジムに行かなくなってから、プロテインを全然飲まなくなってしまったな。

経済活動がだいぶ再開されてきているようで、近所の工事も再開されていた。
本来なら新劇場版エヴァの最終作が公開されるはずだった時期。映画館はじわじわと営業を再開し、3月公開予定だった映画が公開され始めた。

最近思うこと

コロナ禍の環境変化で気づかされたことがいくつかある。結局仕事で感じたことばかりですが。

体験の反芻と感情の増幅

オイラは嫌なことがあると、それを頭の中で反芻してしまう癖があり、小さな嫌悪感も自分の中で増幅されてしまう。それが行動を促してプラスに働くこともある。

今は上司の嫌な発言1つ1つが頭の中でリピートされてしまい、上司の顔も声も生理的に無理になってきた。
以前は他の情報に触れることである程度薄まっていたのだが、テレワーク化で自分の部署以外との繋がりが薄くなってしまったので、好き勝手に割り込んで人の時間を奪う上司の声ばかりが大きくなった。

境い目

テレワーク化してから、今まで以上に「境い目」の重要性を意識するようになった。仕事の境い目、役割の境い目、それらはつまりコミュニケーションの境い目。
コミュニケーションとは、お互いの境い目の取り決めがあって初めて機能するものだと実感する。

人の行動範囲が広がると、境い目の取り決めを改めなければならない。テクノロジーの進歩で移動手段が変わり、コミュニケーション手段が変わる度にお互いの境い目はアップデートされてきたはずだ。

急激なテレワーク化で顕著になったのは、他人との「境い目の認識のズレ」だ。本来これはテレワークに関係なく、他人と関わる上で重要なことだ。
テレワーク化で、同じ場所で対面する機会が減り、メールやチャットで明示的に情報を伝えるテキストコミュニケーションの比重が増した。「明示的に伝える」には、自分と他人の境い目、お互いが持っている情報の差を認識する必要がある。
境い目に無頓着な人がテレワークの情報伝達で問題を起こすケースが増えた。


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仕事での情報伝達

仕事での情報伝達では、他人に伝える際のほんのひと手間「整理してから伝える」を心がけるだけで、その後の誤解や事故を大幅に減らせる。コミュニケーションを丁寧にやればいいのだ。
いったん整理する時間がかかるので、レスポンスが遅いと思われることもあるが、人間を介するということはそういう手間を必要とする仕事なのだと理解している。
今の部署では上司の放言を整理するだけで結構な時間を取られるようになったけど。

オイラはもう5年もブログを書き続けているおかげで、言葉にして書き下すことに抵抗は無くなった。テキストで伝える訓練はそこそこ積んだ状態でテレワークに移行できたのはラッキーだった。

業務プロセスの設計とは「境い目を定める」こと。役割の境い目を定め、その間で何を伝達するか定めることだ。ソフトウェア設計の考え方に似ている。境い目は厳密に取り決め、それ以外は各々に任せて緩く役割だけ決めておく。
この境い目を軽視する人がリーダー、上司だと、かなり苦しくなることが分かった。
メンバーシップ型の職場はもともと部署をひと固まりとみなす傾向にはある。

以前は物理的な境界のおかげで一定の距離を保てていた関係も、境い目に無頓着な人がビデオ会議などのツールで無自覚に崩してしまい、他人に踏み込み過ぎてしまう。

他人の感情の変化から間接的に事態を認識するタイプの人が一定数いる。努めて穏やかに接しようとするタイプの人からは事態の深刻さを読み取れない。

自分の感情で他人人を従わせようとする人もいる。「理」ではなく感情で仕事を進めたがる人達は、遠隔でも顔を出すことを要求してくる。

この「境い目」という観点で考えると、自分の人見知りも説明できるような気がしてきた。
他人との境い目を意識している人ほど、接しながら徐々に相手との距離の取り方を調節するのだ。初対面では最大限の距離を取り、徐々に近づけていく。

相対的に物事を見比べる

今の上司で8人目。他の上長の下にいた頃と比べて今の業務環境の悪さを語ることができる。新入社員で今の環境だったら、自分の能率の悪さに落ち込んでいただろう。
オイラは他の部署を経験しているので、違うやり方が存在し、成果を出せることも知っている。オイラに自信を付けさせてくれた過去の上司やリーダーに感謝したい。一時期はとても恵まれた環境だった。
今は以前と比べられるので、変に無理をしなくなった。何となく自分の限界も知っている。

やってみた方が自信が付く場合もあるのだ。オイラはビビリなので、未経験なことを過剰に恐れる傾向にある。
オイラは複雑な物事を複雑なまま受け入れる能力は無かったけど、小分けに分解して比較・整理する訓練でどうにかやっていけるようになった。

英語学習

6月の半ばからオンライン英会話のネイティブキャンプを始めたものの、まだ数えるほどしかレッスンを受けていない。



ネイティブキャンプのためにWebカメラとヘッドセットを新たに購入した。すぐに道具に投資してしまうので、生活スタイルが変わると出費が増える。
思い返すと、何度も英会話を習ってはあんまり続かずに終わっていた。どれもグループレッスンだった。オンラインとはいえ、マンツーマンの英会話レッスンは今回が初めてだ。

英語の語彙が乏しいので、顔の表情でニュアンスを伝えてごまかしている節がある。ビデオ通話は拙い言語力カバーしてくれることを実感。

通勤する日は電車でabceed、テレワークの日は自宅でネイティブキャンプをやるようにすみ分けている。

TOEIC公式の試験は開催されていないが、会社でTOEIC IPテストのオンライン版を受けさせてもらえた。
https://www.iibc-global.org/toeic/corpo/guide/toeic/online01.html

abceedのおかげか、以前よりも少しだけ点数が上がっていた。クリックで選択できるのでマークシートのように余計な時間がかからないのと、テスト時間が1時間だけなので集中力も持続する。

TOEIC公式のオンライン模試は結局まだやっていない。
https://www.iibc-global.org/toeic/support/youtube_test.html

趣味

労働時間が長くなっているのに、プライベートでやることを増やしているのは、やはりストレスの影響だろうか。

模型制作

梅雨に入ってしまったので、模型の塗装作業は控えている。
長らく制作がストップしていたデスゴジの電飾を再び再開し始めている。



ワンフェス2020[冬]で予約していたゴジラ2000ミレニアムのレジンキットが届いたが、まだ手付かず。
酒井ゆうじ造型工房 ゴジラ2000ミレニアム造形デザイン 口閉じバージョン
まだ積んでいる… ワンフェス2020に予約した酒井ゆうじ造型工房のレジンキット。 もともと2013年に販売されたキットの再販品で、さらに元を辿ると1999年の映画「ゴジラ2000ミレニアム」の雛形のレジンキットの口閉じバージョンです。


ここ最近はプラモデルやソフビキットの手軽さに慣れていたので、レジンキットに着手するのがちょっと億劫になっている。

興味のある分野の勉強

GANの勉強もかろうじて続いている。



今の仕事では新しい知識を習得する欲求がまるで満たせないので、半ば意地で続けている。貧弱なGPU環境ではリッチな機械学習アルゴリズムを全然試せないので、Google Colabをもっと活用したいところ。

先月から、月ごとの振り返り記事にイラストを載せたりしてみてるけど、毎月末に合わせて描き上げるのはちょっと無理そう。その月のハイライトをその月中には決め難い。

ZBrushでの模刻

ZBrushでの模刻もペースは落ちたが続けている。



とにかく20時間は続けてみる活動は、この感覚に近いように思う↓



https://blog.tinect.jp/?p=65265

そして、仕事が時間を侵食してくるので、20時間も続けられることが稀であると分かったぞ。今までも何か始めてみては自然消滅していた。

映画鑑賞

映画館が再開し始め、公開が延期されていた3月の映画がようやく公開され始めた。事前にムビチケを購入済みだった映画もあるけど、まだ映画館に行く気になれない。
不特定多数の人が密集する場所を避けたいのもあるけど、テレワーク化で自分の生活のサイクルが変わってしまったのもある。
以前は月に何度か映画館に行っていた。以前は仕事帰りに通勤経路にある映画館に寄ることが多かったけど、今はそのルーチンを作れない。

Amazonプライムビデオで配信が始まった「日本沈没」と「日本のいちばん長い日」を観た。

日本沈没日本のいちばん長い日

映画館と違い、自宅では2時間強の映画を途中で中断せずに最後まで通しで鑑賞できない。

最近精神状態があんまりよくないのは、仕事のストレスの影響はもちろんだが、映画館で没頭する時間が取れないのと、ジムで運動する時間が無くなってしまったのもあるかもな。
以前はルーチン化していたストレスから逃れるプロセスが機能しなくなった。
体質的に汗をかき過ぎてしまうので、湿度の高い季節は外で運動するのも無理そう。


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