コトブキヤ 『エヴァンゲリオン初号機 TV Ver.』 ABSパーツの塗装

前回から3年も放置していた…



ABSパーツ同士を接着し、後ハメ加工や合わせ目消しまで終えた状態で、塗装をどうするか悩むうちに時間だけが過ぎた。(厳密には、手首の関節パーツはPOM樹脂らしい)



オイラは、PSパーツですら塗装後にひびが入ってしまう不器用さなので、慎重に作業してもABSパーツを溶剤で割ってしまいそうな気がして。



昨年全日本模型ホビーショーのGSIクレオスブースでアクリジョンの説明を聞いて、アクリジョンならABSパーツの塗装が上手く行きそうな気がしてきた。
第62回 全日本模型ホビーショーに行ってきた
初めて「全日本模型ホビーショー」に行ってみた。イベントというより模型業界のビジネス展示会だが、土日は一般公開される。東京おもちゃショーや東京ゲームショウみたいなものか。2024年 第62回 全日本模型ホビーショー開催日時【業者招待日】202...

アクリジョン




模型用塗料で一般的なラッカーなどの溶剤揮発型の塗料と違い、アクリジョンはエマルジョン型と呼ばれる塗料。水が蒸発すると融着して固まる(ボンドのような)性質のため、溶剤成分が無く無臭。溶剤を使わないので、プラスチックやABSを浸食することがないらしい。

そう聞くと、アクリジョンはもっと流行っていても良さそうに思えるが、溶剤揮発型の塗料と性質が全然違うということは、従来のテクニックが通用しないという意味でもある。アクリジョンは1度乾くと溶剤で溶かすことができない。

そして、アクリジョンはどうやら隠ぺい力が弱いらしく、発色を得るためにはベースカラーで下地の色を整えておく必要があるらしい。塗料の食いつきを良くするためのサーフェイサーとは目的が異なり、ベースカラーはあくまで発色が目的。



塗装時の希釈は水でもOKとのことだが、水が多過ぎるとパーツ表面で塗料がはじかれてしまうとも聞く。そもそも、アクリジョンの濃度は瓶の状態ですでに筆塗りに最適な濃度に調整されているとのこと。

とりあえずアクリジョンのベースカラーラインナップからベースグレーを購入↓



このベースグレーを試しに筆塗りしてみよう。瓶で1分くらい撹拌してからの使用が推奨らしい。
しかし、瓶の濃度そのままではあまりにも筆の伸びが悪かったので、アクリジョン専用のリターダーをスポイトで何滴か加えて希釈した。



とりあえずムラは気にせず2度塗りしたのだが、なんか、塗ってる傍から妙に泡立って気泡が入ってしまう。。。新品の筆使ったんだけどな。。。



アクリジョンは確かに無臭だ。表面が乾くのはラッカー並みに速いので、筆のタッチが割とダイレクトに残ってしまう。平滑に仕上げるなら、リターダーをもっと多めに加えた方が良かったのだろうか。塗料の濃度が濃過ぎて厚塗りになってしまったような気もする。

ベースカラーが十分に乾燥したら、その上からさらにアクリジョンのブラックを筆塗り。やはり塗った傍からちょっと泡立ってしまう。



そもそも、ブラックに塗るならベースカラーで下地を整える必要は無かったかも。

乾燥後に眺めてみても、やはり表面のムラが気になる。平滑に仕上げたいならやはりエアブラシを使うべきか。



乾燥後のアクリジョンの塗膜はとても丈夫で、関節の可動部分が固まって動かなくなってしまった。そして、無理に動かそうとしたらパーツが折れてしまった。。。

コトブキヤの部品注文ページで検索してみたけど、このキットの部品注文はもう受け付けてなかった。。。代替品を探すか、どうにかして修復するしかない。
腕や手首の関節はサードパーティ品に置き換えられそうだけど、足首のパーツは難しいよなぁ。

今回アクリジョンを使ってみて気づいたが、模型制作の中で何が作業のハードルを上げているかと考えると、溶剤の臭いかもしれない。無臭なら工作と塗装を別工程として分けずにシームレスに塗りながら組み立てていく進め方が気軽にできそうに感じた。

このキットのまとめページ↓
コトブキヤ エヴァンゲリオン初号機 TV Ver.
まだ組み立て途中…アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のテレビシリーズに登場するエヴァンゲリオン初号機を再現したコトブキヤのプラモデル。2016年に発売されたキットだけど、2020年1月に再販されるようです。





関連記事

ファインモールド 1/144 ミレニアム・ファルコン ハイラ...

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 全身のグラデーション塗...

海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1999』 爪の塗装

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 ベース塗装

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 パーツの継ぎ目...

Zウィングマグナム

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...

ミニ四駆にステアリングを仕込んだ人

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...

海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1999』パーツの洗浄・煮...

酒井ゆうじ造型工房『20cm ビオゴジ出現』眼の塗装のやり直...

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 赤のグラデーシ...

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 表面処理 その...

ビリケン商会 メカゴジラⅡ 眼をくり抜く

ファインモールド 1/144 ミレニアム・ファルコン マーキ...

スター・ウォーズ ビークルモデル『レイザー・クレスト』 キャ...

海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1999』 完成

バンダイ HGCC 1/144 ターンエーガンダム グラデー...

海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 背びれの塗装

メカコレクション ジェットビートル 一部組立・表面処理

リメイク版ロボコップスーツのメイキング

海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 眼の塗装

ファインモールド 1/144 ミレニアム・ファルコンの制作再...

ビークルモデル スター・ウォーズ『ミレニアム・ファルコン』下...

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 口内のレタッチ

プラカラーストック:模型塗料を管理できるスマホアプリ

海洋堂 20cmシリーズ『モスゴジ』 口内の改造・塗装

ビリケン商会 メカゴジラⅡ 眼の2次原型を作る

Photon Light Module System:スマホ...

酒井ゆうじ造型工房『20cm ビオゴジ出現』 爪の塗装 やり...

海洋堂 20cmシリーズ『モスゴジ』 背びれ・眼の塗装

海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1999』 腹甲・甲羅の塗...

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 赤のグラデーシ...

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...

バンダイ LMHG エヴァンゲリオン初号機 キャンディ塗装

海洋堂 20cmシリーズ『モスゴジ』 パーツの洗浄・煮沸 そ...

海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 口内の塗装

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 表面処理

海洋堂の20cm ガメラ ソフビキットも再販

バンダイスピリッツ EG 1/144 RX-78-2 ガンダ...

コメント