前回から3年も放置していた…
ABSパーツ同士を接着し、後ハメ加工や合わせ目消しまで終えた状態で、塗装をどうするか悩むうちに時間だけが過ぎた。(厳密には、手首の関節パーツはPOM樹脂らしい)
オイラは、PSパーツですら塗装後にひびが入ってしまう不器用さなので、慎重に作業してもABSパーツを溶剤で割ってしまいそうな気がして。
昨年全日本模型ホビーショーのGSIクレオスブースでアクリジョンの説明を聞いて、アクリジョンならABSパーツの塗装が上手く行きそうな気がしてきた。
アクリジョン
おさらいしよう、アクリジョン その①
よくアクリジョンは、「今までの水性塗料とどう違うのかわからない」という声を頂戴します。アクリジョンはエマルジョン型の水性塗料、「水溶性の水性塗料」とは根本的に設計が違います。ボンドやアクリル絵の具に比較的近いのです(エマルジョンという意味では pic.twitter.com/b2s7ApfXG4— GSIクレオス ホビー部 (@creoshobby_info) March 2, 2019
おさらいしよう、アクリジョン その②
アクリジョンの適合素材など性能的な特徴と作業性についてまとめました(Kさんが)ポイントは
・適合素材の多さ(すごく多い)
・安全性が非常に高い
・筆塗りはビン生でOK
・Mr.カラー並の塗膜強度
・エアブラシ塗装にはエアブラシ用うすめ液推奨(4枚目) pic.twitter.com/NrYtJb4ipK— GSIクレオス ホビー部 (@creoshobby_info) March 2, 2019
模型用塗料で一般的なラッカーなどの溶剤揮発型の塗料と違い、アクリジョンはエマルジョン型と呼ばれる塗料。水が蒸発すると融着して固まる(ボンドのような)性質のため、溶剤成分が無く無臭。溶剤を使わないので、プラスチックやABSを浸食することがないらしい。
そう聞くと、アクリジョンはもっと流行っていても良さそうに思えるが、溶剤揮発型の塗料と性質が全然違うということは、従来のテクニックが通用しないという意味でもある。アクリジョンは1度乾くと溶剤で溶かすことができない。
そして、アクリジョンはどうやら隠ぺい力が弱いらしく、発色を得るためにはベースカラーで下地の色を整えておく必要があるらしい。塗料の食いつきを良くするためのサーフェイサーとは目的が異なり、ベースカラーはあくまで発色が目的。
塗装時の希釈は水でもOKとのことだが、水が多過ぎるとパーツ表面で塗料がはじかれてしまうとも聞く。そもそも、アクリジョンの濃度は瓶の状態ですでに筆塗りに最適な濃度に調整されているとのこと。
とりあえずアクリジョンのベースカラーラインナップからベースグレーを購入↓

このベースグレーを試しに筆塗りしてみよう。瓶で1分くらい撹拌してからの使用が推奨らしい。
しかし、瓶の濃度そのままではあまりにも筆の伸びが悪かったので、アクリジョン専用のリターダーをスポイトで何滴か加えて希釈した。

とりあえずムラは気にせず2度塗りしたのだが、なんか、塗ってる傍から妙に泡立って気泡が入ってしまう。。。新品の筆使ったんだけどな。。。

アクリジョンは確かに無臭だ。表面が乾くのはラッカー並みに速いので、筆のタッチが割とダイレクトに残ってしまう。平滑に仕上げるなら、リターダーをもっと多めに加えた方が良かったのだろうか。塗料の濃度が濃過ぎて厚塗りになってしまったような気もする。
ベースカラーが十分に乾燥したら、その上からさらにアクリジョンのブラックを筆塗り。やはり塗った傍からちょっと泡立ってしまう。

そもそも、ブラックに塗るならベースカラーで下地を整える必要は無かったかも。
乾燥後に眺めてみても、やはり表面のムラが気になる。平滑に仕上げたいならやはりエアブラシを使うべきか。

乾燥後のアクリジョンの塗膜はとても丈夫で、関節の可動部分が固まって動かなくなってしまった。そして、無理に動かそうとしたらパーツが折れてしまった。。。
コトブキヤの部品注文ページで検索してみたけど、このキットの部品注文はもう受け付けてなかった。。。代替品を探すか、どうにかして修復するしかない。
腕や手首の関節はサードパーティ品に置き換えられそうだけど、足首のパーツは難しいよなぁ。
今回アクリジョンを使ってみて気づいたが、模型制作の中で何が作業のハードルを上げているかと考えると、溶剤の臭いかもしれない。無臭なら工作と塗装を別工程として分けずにシームレスに塗りながら組み立てていく進め方が気軽にできそうに感じた。
このキットのまとめページ↓

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