タイミングとクオリティ

最近の雑感。

ソフトウェア製品のリリースのタイミングと、そのクオリティについての話。クオリティってのは、機能の作り込みとか、ベンチマーク可能な性能のこと。

特にWebサービスで顕著だけど、ソフトウェアのリリースには、クオリティよりもタイミングが重要なケースが増えてきている気がする。
これは、ソフトウェアというものが、「製品」というよりも「サービス」というポジションで人間の周りに浸透しているからかもしれない。スマホなどのモバイル端末が普及して、以前よりもユーザーとソフトウェアの接点が小粒になってきていることが影響してそう。小粒になるほど、気遣い的な要素が増えてきて、密なやり取りが求められるようになる。できれば無意識か、より自然な形で。

こういうさりげない気遣いみたいな要素は、接客業だと従業員の腕次第なんだけど、上手い従業員は客の隙間にうまく滑りこんでくる。この、入り込むタイミングを逃さないことが、大きな差を生む。客のお気に入りになればちょっとしたブランドになってしまう。従来、これは本当に「サービス」の分野だけの話だった。だが、ソフトウェア技術の性能差がそこそこコモディティ化してくると、ソフトウェアの価値に「サービス」的な要素を強く求められるようになってきた。



さて、世の中を見渡せば、ソフトウェアでもこの「タイミング」を重視し、決めごとを後ろ倒しにできる開発環境がどんどん整っている。クラウドなんてまさにそう。まずは門を作って、部屋の大きさは客の入りを見ながら変化させるというやり方。早いと見せかけて、実は運営しながら中身を作り続けている。

決め事は徹底的に後ろ倒し、機械的に決まった処理は徹底的に前倒してキャッシュする。入り込むタイミングの見極めが勝敗を決めるようになっていくのだろうな。

マーク・ザッカーバーグの言葉

完璧を目指すよりまず終わらせろ
Done is better than perfect

ってのはこのことを指しているのだろうか。

関連記事

最高にカッコイイガラス細工

2022年5月 振り返り

Windows Server 2008に触ってみた

Web経由でRaspberry PiのGPIOを操作したい

ガメラ生誕50周年

他人に水面下の苦労は見えない

トランスフォーマー/リベンジ [Soundtrack]

書籍『転職の思考法』読了

Perfumeのライブパフォーマンスのビジュアル

粘土をこねるようなスカルプトモデリング

2017年6月 振り返り

2018年6月~7月 振り返り

2021年12月 振り返り

2020年の振り返り

2023年の振り返り その2 仕事編

裾野を広げる「○○カフェ」という存在

文系・理系・それ以外

Amazon Video Direct:自作の映像をAmaz...

2023年3月 振り返り

インターフェイスは世界を規定する

Windows←切替→Mac

タイトルが記事の見出しみたい

かっこいい大人にはなれなかったけど

2021年9月 振り返り

2017年9月 振り返り

2023年9月 振り返り

オープンソースの顔の動作解析ツールキット『OpenFace』

AR (Augmented Reality)とDR (Dim...

池袋パルコで3Dのバーチャルフィッティング『ウェアラブル ク...

2019年1月~2月 振り返り

映画から想像するVR・AR時代のGUIデザイン

2019年3月~4月 行動の振り返り

ブログをWordpressに引っ越して1周年

2018年10月~11月 振り返り

1週間のサイクル

リニアアクチュエータ

2016年の振り返り

2020年4月 振り返り

スクラッチとマッシュアップ

2022年1月 振り返り

調べものは得意なのかもしれない

ハードルの下げ方を学べば続けられる

コメント