2024年 観に行った映画振り返り

昨年映画館で観た映画は102本。映画館で鑑賞した回数としては110回。



今年も映画を中心にこの1年間で触れた映像作品全般やその他コンテンツを振り返る。沢山コンテンツを浴びて、自分にどんな変化があっただろうか。そのコンテンツに触れたことで自分がどう豊かになっただろうか。
もう何年も振り返りをやっているので、今年は例年と少し趣向を変えて統計的にも振り返ってみようか。

今年映画館で観た映画は133本。映画館で鑑賞した回数としては138回。過去最高数である。
映画鑑賞料金の合計は18万210円だった。各種割引を利用しているので138回×2,000円よりは安く、平均すると1回あたり1305円ほど。

その内、同じ作品を複数回観たのは「ゴジラxコング 新たなる帝国」がIMAX, Dolby Cinema, 4DXで計3回、「ゴジラ」はゴジラ・シアターで通常のリバイバル上映と4Kリマスター版、「ガンダムSEED FREEDOM」は追加エピローグ目当てで特別編を2バージョン観に行った。

今年も有名原作の映画化や続編もの、習慣で観に行ってる特撮もの、旧作のリバイバル上映や厳密には映画でない作品も映画館で鑑賞した。リバイバル上映が未だに多いのは、ハリウッドのストライキで新作の本数が減った影響がまだあるのだろうか。

オリジナル新作映画

純粋なオリジナル映画の内、ドキュメンタリーは3本、劇映画は40本鑑賞。

今年はドキュメンタリーを多く観たつもりでいたけど、内訳は「ビヨンド・ユートピア 脱北」「成功したオタク」「どうすればよかったか?」のたった3本。「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」のメイキングドキュメンタリー「ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ」も加えれば4本になるが。

単独オリジナル劇映画の内訳は「枯れ葉」「VESPER/ヴェスパー」「ダム・マネー ウォール街を狙え!」「ボーはおそれている」「梟-フクロウ-」「ビニールハウス」「パスト ライブス/再会」「アイアンクロー」「貴公子」「マンティコア 怪物」「ハードボイルド・レシピ」「悪は存在しない」「辰巳」「無名」「水深ゼロメートルから」「祝日」「関心領域」「ミッシング」「GEMNIBUS vol.1」「数分間のエールを」「あんのこと」「罪深き少年たち」「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」「Iké Boys イケボーイズ」「カミノフデ ~怪獣たちのいる島~」「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」「ラストマイル」「スオミの話をしよう」「侍タイムスリッパー」「ナミビアの砂漠」「ヒットマン」「あの人が消えた」「シビル・ウォー アメリカ最後の日」「悪魔と夜ふかし」「徒花-ADABANA-」「破墓/パミョ」「ゼンブ・オブ・トーキョー」「動物界」「レッド・ワン」「ドリーム・シナリオ」の40本だが、リメイク作と知らずに観た劇映画もチラホラあったので、これらが本当にオリジナルなのかちょっと自信無い。

読み解けない戸惑い

今年は昨年以上に多くの作品を鑑賞して、映画賞を受賞している話題作が自分にはピンと来ない戸惑いも多く感じた。自分の好みと世間のギャップというか、自分の幼児性みたいなものを自覚した。それはミニシアター系の作品だけでなく、シネコンで上映している作品でも。
劇中の描写から想起できる人生経験が乏しいのか、物語の文法をまだ理解していないジャンルだったのか。

オイラは「冒頭で提示された問題が解決する」タイプの物語に慣れ過ぎていて、その型から外れた作品を上手く読み解けないようだ。そういう点で、主人公がある種のタスク達成を目指す「お仕事もの」はとても読み解きやすい。この手の物語は、そのタスクの成功・失敗を問わず「物語の終了条件が明示されている」タイプの作品だ。少し悔しいけど、自分は単純なストーリーラインの作品が好みなんだ。大衆娯楽映画の文法の強力さを逆に再認識する形となった。

多くの作品を観たせいか、1つ1つの作品をちゃんと咀嚼しなくなったというか、すでに結末が思い出せない作品もある。気持ちの引っ掛かりを整理して受け入れる前に新しい作品で押し流してしまった。映像作品を大量消費するのも考えもの。

映画館の価値

今や大きいスクリーンと音響だけが映画館の価値ではなく、割り込みの多い時代に途中で中断せずに最後まで集中して映像作品鑑賞できることが映画館の大きな価値だと感じるようになった。多少ストレスのかかる内容の作品でも映画館なら最後まで鑑賞できる。
逆に、配信だと少しダレたシーンが続くだけでも途中で再生を止めてしまい、鑑賞が続かない。「時間のメディア」である映像作品は、その時間が途切れてしまうと作品本来の魅力が分からなくなってしまうのは理解しているのだが。

今年は昨年以上にミニシアターを利用することが増え、逆にシネコンのCMの長さが気になるようになった。昨今のWebサービスで定番の「課金すれば広告が消える」に慣れると、お金を払ってるのに長々と広告を見せられる空間に疑問を感じてしまう。

映写の質

シネコンの系列ごとの映写の質の違いみたいなものもなんとなく分かるようになった。ベンチマークは「NO MORE 映画泥棒」のCM。



シネコンの時代になって上映環境がかなり安定はしたが、系列ごとに結構バラツキがある。


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2024年に観に行った映画一覧

2024年1月〜 11本

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター
枯れ葉
コンクリート・ユートピア
アクアマン/失われた王国
ゴジラ-1.0/C
ある閉ざされた雪の山荘で
笑いのカイブツ
ゴールデンカムイ
VESPER/ヴェスパー
ラ・メゾン 小説家と娼婦
機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM

2024年2月〜 7本

仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド
哀れなるものたち
カラオケ行こ!
ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突



マダム・ウェブ
ダム・マネー ウォール街を狙え!
夜明けのすべて

2024年3月〜 13本

ボーはおそれている
ビヨンド・ユートピア 脱北
ARGYLLE/アーガイル
仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング
52ヘルツのクジラたち
デューン 砂の惑星PART2
変な家
落下の解剖学
梟-フクロウ-
ゴールド・ボーイ
ビニールハウス
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章
オッペンハイマー

2024年4月〜 11本

ゴーストバスターズ/フローズン・サマー
四月になれば彼女は
RHEINGOLD ラインゴールド
フォロウィング
パスト ライブス/再会
アイアンクロー
陰陽師0
貴公子
成功したオタク
キングオージャーVSドンブラザーズ/キングオージャーVSキョウリュウジャー
ゴジラxコング 新たなる帝国


2024年5月〜 12本

マンティコア 怪物
猿の惑星/キングダム
ハードボイルド・レシピ
悪は存在しない
辰巳
無名
バジーノイズ
水深ゼロメートルから
祝日
関心領域
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章
帰ってきた あぶない刑事

2024年6月〜 4本

ミッシング
マッドマックス:フュリオサ
特捜戦隊デカレンジャー 20th ファイヤーボール・ブースター
GEMNIBUS vol.1

2024年7月〜 15本

ルックバック
数分間のエールを
あんのこと
ゴジラ(1954)
罪深き少年たち
先生の白い嘘
キングダム 大将軍の帰還
密輸 1970
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
Iké Boys イケボーイズ
デッドプール&ウルヴァリン
カミノフデ ~怪獣たちのいる島~
仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク/爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON! プロミス・ザ・サーキット
もしも徳川家康が総理大臣になったら
化け猫あんずちゃん


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2024年8月〜 9本

風が吹くとき
テアトル・クラシックス ACT.4 デューン/砂の惑星 4Kリマスター版
ブルーピリオド
ツイスターズ
フォールガイ
キングコング対ゴジラ 4Kデジタルリマスター版
ターミネーター2
新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!
ラストマイル

2024年9月〜 10本

壁越しの彼女
エイリアン:ロムルス
マンガ家、堀マモル
夏目アラタの結婚
スオミの話をしよう
侍タイムスリッパー
ナミビアの砂漠
トランスフォーマー/ONE
ガンダムSEED FREEDOM 特別版
箱男
ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ

2024年10月〜 20本

シュリ デジタルリマスター
ゴジラVSビオランテ 4Kデジタルリマスター版
ヒットマン
あの人が消えた
円谷映画祭2024【Part1】長篇アニメ映画 ザ☆ウルトラマン ウルトラの星へ!!
円谷映画祭2024【Part1】空想特撮シリーズ ウルトラマン 4Kディスカバリー「浪漫のものがたり」
ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ
ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ
三大怪獣 地球最大の決戦 4Kデジタルリマスター版
シビル・ウォー アメリカ最後の日
ボルテスV レガシー
円谷映画祭2024【Part2】空想特撮シリーズ ウルトラマン 4Kディスカバリー「仲間のものがたり」
円谷映画祭2024【Part2】空想特撮シリーズ ウルトラマン 4Kディスカバリー「正義のものがたり」
悪魔と夜ふかし
徒花-ADABANA-
ふれる。
ヴェノム ザ・ラストダンス
破墓/パミョ
ゼンブ・オブ・トーキョー
八犬伝

2024年11月〜 13本

十一人の賊軍
海がきこえる
ゴジラ 4Kデジタルリマスター版
本心
ロボット・ドリームズ
風都探偵 仮面ライダースカルの肖像
動物界
ガンダムSEED FREEDOM 特別版
楽園追放 -Expelled from Paradise
レッド・ワン
六人の嘘つきな大学生
アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師
正体

2024年12月〜 10本

ルート29
ドリーム・シナリオ
ルパン三世 カリオストロの城
クレイヴン・ザ・ハンター
はたらく細胞
【推しの子】-The Final Act-
銀河鉄道999 4Kリマスター版
ライオン・キング:ムファサ
どうすればよかったか?
ソニック × シャドウ TOKYO MISSION

動画配信サービス

今年は映画館へ脚を運ぶ回数が増えて、昨年よりも動画配信サービスの視聴時間は減った気がする。映画館へ行く回数が年々増加している分、配信の視聴時間はどんどん減っている。昨年同様、ジムでランニングしている時間は動画視聴タイムだったが、それ以外の時間であまり動画視聴しなくなったのである。

特定のサービスでのみ独占配信される作品の視聴が中心だった。
Amazonプライム・ビデオの「アメリカン・フィクション」実写ドラマ版「【推しの子】」、Netflixの「ULTRAMAN FINALシーズン」「Ultraman: Rising」「三体」実写版「シティーハンター」「地面師たち」「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」を視聴した。

実写ドラマ版「【推しの子】」は特にハマってしまい、続きの公開が待ち遠しい感覚を久しぶりに味わった。



例年ならDisney+でマーベルやスター・ウォーズのスピンオフドラマシリーズを視聴しているところだが、Disney+のiPhoneアプリの不具合で外出時に再生できない(余計な手間をかけないと機能しない)期間が長かったせいで視聴時間が少ない。サブスクサービスはこういう不具合起因で支障が出ても運営側にはノーダメージなのがちょっと腹立つ。
Disney+で視聴したのはアニメ「サマータイムレンダ」と新作映画公開に合わせて過去作を見返した「猿の惑星」ぐらいか。

動画配信サービスで視聴した作品の内、単にテレビ放送の代わりで視聴したのはアニメ作品ばかり。Amazonプライム・ビデオで「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」「勇気爆発バーンブレイバーン」「鬼滅の刃」「ドラゴンボールDAIMA」を視聴した。
どの動画配信サービスでも視聴できるアニメ作品についてはAmazonプライム・ビデオを選びがちかも。少なくともiPhoneアプリでの再生に不具合はない。(字幕の不具合は多いが)

映画「ラストマイル」を観た影響でドラマシリーズの「アンナチュラル」と「MIU404」をNetflixで全話視聴。同じくNetflixでたまたまおすすめに出てきた「静かなるドン」の新作Vシネマ(?)の1〜4章を視聴。2023年にテレビ放送されていたらしいタイムリープもののドラマ「時をかけるな、恋人たち」もNetflixで視聴。
こうして振り返ると、今年はNetflixの視聴時間が長かったようだ。

テレビ放送

テレビ放送で見る番組は惰性というか習慣で視聴しているものが多い。今やテレビは習慣のメディア。
映像作品を視聴する媒体としてのテレビ放送という形態がとても不便に感じるようになってしまった。現在は大抵の番組が何かしらのプラットフォームで見逃し配信を提供している。テレビ放送を録画視聴するコストパフォーマンスが相対的に悪くなっている。

視聴しているのはニチアサの「仮面ライダーガヴ」と「爆上戦隊ブンブンジャー」、「ウルトラマンアーク」、「ウイングマン」、ドラマの「相棒」くらいか。
と言っても最近「ウルトラマンアーク」についてはYouTubeの見逃し配信の方で視聴してしまう。「ウルトラマンギンガ」から毎年新作が作られ続けて、着実に完成度を増しており、数年前の作品を今見返すと少し物足りなく感じるようになった。
東映のヒーローは少し自分の好みから外れてきてしまったかも。

あ、そういえば「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」を見ていたはずが、パリオリンピック時期を挟んで視聴習慣が途切れてしまった。

podcast

移動中やジムで筋トレ中は大抵podcastを聴いている。昨年と変わらず「アフター6ジャンクション2」が中心で、Amazon Audibleの「アトロク・ブック・クラブ」​の「 宇多丸分室」も聴いている。

podcastで情報摂取の空白を埋めている感覚があり、何もないと耳寂しく感じる。

書籍

仕事に関連した勉強のための技術書やオタク向けムックを除くと、今年まともに読んだ書籍はマンガくらいだろうか。小説は1冊も完読していない。
話題作のマンガでも絵柄になかなか馴染めず途中離脱してしまうあたり、オイラにとってマンガの実写映画化は絵柄の癖をフラットにしてくれる効果もあるんだろうな。

沢山のコンテンツに触れて、それらが創作の糧になっていて欲しいところだが、結局単なる大量消費に留まっている。来年はもう少し見る数を減らすとか、1つ1つを咀嚼してアウトプットに繋げる時間をちゃんと確保したい。


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