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ゴジラの造形

ハリウッド制作の新作ゴジラは7月末に日本公開らしい。国産最後の作品公開からもう10年経つ。





予告編や公開されている画像を見ると、ゴジラのデザインはそこそこクリーチャー寄りにアレンジされているみたい。特に首回りの骨格と下アゴの厚み、咬筋が恐竜チックになっている。直立姿勢の着ぐるみでは、可動域の関係から下アゴが薄く造形されることが多い。
肉食恐竜のような大きな下アゴを直立の怪獣で実現させるためには、首回りの骨格を前傾に持ってくる必要がある。その辺の処理では個人的にGMKゴジラが好き。

それと、肉食恐竜の復元図で御馴染みの咬筋は、着ぐるみゴジラでは描かれたことが無いので新鮮。大きく口を開くと咬筋が露出するのは何ともクリーチャーチックだ。
怪獣に限らず、屏風絵などに描かれる東洋の竜でも、肉食なガッチリとしたアゴがあまり描かれていない。アゴのデザインだけでも何となく洋風とか出てくる気がする。ちなみに、ドラゴンボールの神龍はバッチリ肉食恐竜の下アゴをしている。
以前、竜をモデリングした際に色々調べた。この時はアゴを二重関節にして大きく開くようにしたな。





ゴジラの皮膚の表現は、割とハッキリとした鱗っぽくなっているみたい。あの着ぐるみ独特の、鱗ともひだともつかない皮膚感好きなんだけどな。ウレタンやラテックスから生まれた怪獣という生物の不思議なディティール。

怪獣造形のウンチクについてだが、小学生ぐらいのときに図書館で形態学的怪獣論を見つけた。今思えばかなりマニアックな図書館である。最近になって購入した。
大学生になって品田冬樹さんのずっと怪獣が好きだったを読んだ。直立怪獣の下アゴについてはこれに図入りで取り上げられていた。現在品田さんは円谷プロにいるらしい。



造形の話をしているとフィギュアが欲しくなる。最近は量産品でもかなり質が良いけど、やはりガレージキット化を期待してしまう。ガレージキットという存在を知ったのは中学生の頃。そして、ゴジラを作り続けている酒井ゆうじという原型師の存在を知った。作品集が2度も刊行されている。今度のゴジラもそのうち酒井ゆうじ造型工房から発売されるのを期待してしまう。



酒井ゆうじさん、最近は量産品の原型やってるけど。



ミレニアムゴジラのひな形ももう15年前なのか…


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