Amazonプライム・ビデオの三谷幸喜作品「誰かが、見ている」の配信が始まった。
オイラは結局一気に8話全部観終わってしまった。各話30分程度なので、さほど気負いせずに視聴できる。
誰かが、見ている
シチュエーション・コメディというジャンルは、欧米の作品が日本でもよく放送されていてお馴染みではあるけど、日本の作品はそれほど多くない。(定番ジャンルとして定期的に放送される枠が無い)
三谷幸喜自身がエッセイで語っているように、近年は息子さんと特撮作品を見ている影響なのか、特撮作品に出演していた役者を自身の作品に起用していますね。
昨年公開された映画「記憶にございません!」では「ウルトラマンジード」に出演していた濱田龍臣、小澤雄太(ウルトラマンに変身する2人!)が出演していたし、「誰かが、見ている」では同じく「ウルトラマンジード」に出演していた山本千尋が粕谷あかね役を演じている。殺陣を披露しない山本千尋が新鮮(笑)
宮澤エマが「記憶にございません!」の通訳さんと似たビジュアルで登場するけど、別人の役なのね。
最近の佐藤二朗は福田雄一作品のレギュラーと化しているので、別の人の演出で見るのは久しぶりな気がする。
配信直前スペシャル前後編はYouTubeでも公開されている。
「誰かが、見ている」の舞台演劇のようなセットで観客を入れて撮影するスタイルは、2002年にフジテレビで放送された同じく三谷幸喜作品「HR」を思い出す。そういえば「HR」も香取慎吾主演でしたね。
オイラは昔、ロサンゼルスに旅行に行ってワーナーブラザーズスタジオ見学ツアーに参加した際、シチュエーションコメディを撮影するスタジオを見たことがある。
セットの前に観客席があり、観客の笑い声を録るためのマイクも備わっていた。観客の反応が悪ければストーリーを変えて撮り直すこともあるという。
この撮り方は役者の拘束時間が長いし手間も時間もかかるわけで、映像産業で世界展開しているハリウッドだからできる贅沢なシステム。
日本のドラマでこういう撮り方が許されるのは、もはやテレビ局ではなく外資の力だけだろうか。
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感想
「HR」の時も感じたけど、三谷幸喜の作劇・演出だと第1話が1番つまらないという欠点がある(笑)
連続ドラマなのに1つの舞台演劇のように縦軸の展開で登場人物の団結を描いていく都合で、初回はバラバラ感というか白々しさが拭えずに1話が終わってしまう。(群像劇ってそういうもの?)
終盤に向けて登場人物達が噛み合って心を通わせていく暖かい感覚を味わうには、初回の助走に耐えなければならない(笑)
動画配信サービスは気に入った作品を一気見できるのが大きなメリットだけど、初回で好みに合わなければすぐに視聴を切り上げてしまうものなので、初回の掴みって結構重要なんだよな。
本作の感想として「トゥルーマン・ショー」との類似点を挙げている人が多いようだけど、オイラはどちらかというと同じく三谷幸喜作品の「ラヂオの時間」を思い出した。当事者達のちっぽけなドタバタと、ネットを隔てた世間からは高く評価されるギャップ。こういうのは三谷幸喜のショービジネス観なのだろうか。
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