ZBrushのキャンバスにリファレンス画像を配置する

ZBrushは全画面表示を前提としたUIだから、リファレンスの画像ファイルを横で開いて見ながら作業するのがやりづらいとずっと思ってたんだけど、このチュートリアル動画を見てたらZBrushのキャンバス上にリファレンスを並べているではないか↓



どうやらこれはZBrushのSpotLight機能を使って配置しているらしい。

以前、Mayaで言うところのImage Planeみたいな感じにZBrushで下絵を配置するのはやったことはあった。
ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 リファレンス画像の表示
前回から驚くほどの進捗の悪さです(笑)ダラダラしているうちに仮面ライダー3号が登場する映画「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」のBlu-Rayが発売されてしまったけど、リファレンスとしてありがたく活用することにする。ということで(...


(というか、仮面ライダー3号を作るのは途中で挫折しましたね…)



図面をトレースするような配置方法じゃなくて、スカルプト中に横に並べて眺める程度のゆるいリファレンスの方が気楽で気負いしなくて良いかも。厳密に重ねようとすると細部が気になって作業が進まなくなってしまう。

起動しているアプリよりも前面にリファレンス画像を配置できるPurerefというツールもあったけど、
PureRef:リファレンス画像専用ビューア
絵を描くなり、CGをモデリングするなり、何か作るときには参考資料を見ながら作業するものだけど、このPureRefというツールは参考画像を表示するための専用ビューア。PureRefPureRefは、アーティストが参考画像を整理・表示できるよう...


ZBrushだけでできるならそれに越したことはない。
ということで、SpotLightでリファレンス画像をキャンバスに配置する方法を調べてみよう。

SpotLight

久しぶりにこの本を引っ張り出す↓

はじめてのZBrush―直感的に使える「3D‐CGソフト」 (I・O BOOKS)

SpotLightについては163ページ。SpotLightは、本来はテクスチャを元にオブジェクトへスカルプトとペイントを投影するためのツール。

SpotLightをリファレンス画像の配置に使う方法はこちらの記事を参考にした↓
https://mononoco.com/creative-design/zbrush/reference-images
https://your-3d.com/zbrush-shitae/

まずはTexture(テクスチャ)Import(インポート)で、リファレンスに使いたい画像ファイルをTextureとして読み込む。



ここでは特撮のDNAで撮ったGMKヘッドの写真を使用。



Texture(テクスチャ)メニューからインポートしたTextureを選択し、SpotLightへ追加ボタンを押す。



これでSpotLightに画像が追加され、選択した画像がキャンバスに配置される。



SpotLightの基本操作は

  • 下絵の表示・非表示切り替え:Shiftキー + Zキー
  • 下絵の削除:円の5時の方向。×マークのボタン
  • SpotLightの表示・非表示切り替え:Zキー

あとはSpotLightで大きさをスケールして、画面上の好きな位置に配置しましょう。



SpotLightはテクスチャをオブジェクトへ投影するためのツールなので、このままだと通常のようにスカルプトできない。SpotLightをリファレンス画像の配置機能として利用する場合は、投影機能をOFFにする必要がある。

Brush(ブラシ)Samples(サンプル設定)サブパレットで、Spotlight Projection(スポットライト投影)をOFFにする。



これで通常通りにスカルプトブラシが使える。



左利きのオイラはリファレンス画像が右側にあった方が感覚的にやりやすいかも。

キャンバスサイズの変更

ついでにZBrushのキャンバスサイズの変更方法もメモしておこう。こちらの記事を参考にした↓
http://indiegame-japan.com/blog/2016/04/14/post-157/

ZBrushのキャンバスのサイズというのは、つまりZBrush Documentのサイズということ。
Documentメニューから幅、高さを設定できる。



さて、何か好きなモチーフを模写というか、模刻してみようか。気に入ったものを手あたり次第模写というのもありだな。ディティールと省略のバランス感覚を身に着けたい。

関連記事

Physics Forests:機械学習で流体シミュレーショ...

ゴジラ(2014)の音響効果のメイキング

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 全身のグラデーション塗...

海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 パーツの洗浄・煮沸...

ZBrushのハードサーフェイス用ブラシ

ゴジラムービースタジオツアー

2019年 観に行った映画振り返り

ワンダーフェスティバル2018[夏]に行ってきた

ZBrushでゴジラ2001を作ってみる 身体のシルエット出...

ZBrushで作った3Dモデルを立体視で確認できるVRアプリ...

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...

Mayaでリアルな布の質感を作るチュートリアル

ワンダーフェスティバル2016[冬]に行ってきた

『円谷英二展』で展示された初代ゴジラがソフビ化!

海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』"あのキャラク...

『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』のVFXブレイクダウン ...

ゴジラ2000ミレニアムの口の中の塗装

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 腕の作り込み

映画『ジュラシック・ワールド』のVFXメイキング

Windows Server 2008にAutodesk M...

Human Generator:Blenderの人体生成アド...

OpenMayaRender

ゴジラのスマホゲーム『Godzilla: Strike Zo...

ZBrushのUndo Historyをカメラ固定で動画化す...

素敵なパーティクル

ホビージャパン2016年10月号はシン・ゴジラ特集

ZBrushでゴジラ2001を作ってみる 姿勢の変更

Maya LTのQuick Rigを試す

写真に3Dオブジェクトを違和感無く合成する『3DPhotoM...

『シン・ゴジラ:オルソ』を鑑賞

ラクガキの立体化 進捗

海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 眼の塗装

2023年 観に行った映画振り返り

酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 背びれの接着

Javaで作られたオープンソースの3DCGレンダラ『Sunf...

大ゴジラ特撮展

UnityのAR FoundationでARKit 3

顔追跡による擬似3D表示『Dynamic Perspecti...

ZBrush4新機能ハイライト 3DCG CAMP 2010

Raytracing Wiki

映画『ブレードランナー 2049』のVFX

コメント