UnityでOpenCVを使うには?

OpenCVで2D情報をもとに3Dの計算を行う際、実装が間違ってないかopencv_contribのvizモジュールで可視化して確かめてるんだけど、vizモジュールって割と低レベルな機能しか提供していないのでちょっとしんどくなってきた。



デバッグ目的の可視化はUnityEditorぐらい手軽に済ませたいところ。だったら最初からUnityを使ってしまおうと思って調べ始めた。

3つの有料Asset

UnityのAssetStoreで調べてみると、Unity上でOpenCVの機能を使えるようにする有料Assetが3つある。

UnityでOpenCVの機能を使うには、もちろん自分でC++ネイティブプラグインを作るという手もある。
だけど、オイラはあくまで自分の3D実装が正しいのか確認するプロセス(つまりデバッグ)の効率を上げたいので、Assetを購入して手間を減らす方針。もうさっさと課金しちゃいましょう。

最初はこちらのQiita記事を読んでEmguCVに気持ちが傾きかけたんだけど、これはやや古い記事なので今現在の状況を調べた方が良い。↓
http://qiita.com/jhorikawa/items/fafee3373eb3ccef02c8

結論から言うと、OpenCV for Unityを使うことにしました。以下調べたことを順にメモ書き。


スポンサーリンク

OpenCV plus Unity

OpenCV plus Unityは、OpenCVをC#で使えるようにポートしたオープンソースプロジェクトOpenCVSharpがベースになっている。



公式ドキュメントはこちら↓
http://paperplanetools.com/cvwd_doc/html/class_open_cv_sharp_1_1_cv2.html


スポンサーリンク

OpenCV for Unity

OpenCV for Unityは3つの中で断然有名。
https://enoxsoftware.com/opencvforunity/

上記の古いQiita記事では、OpenCVのJavaラッパーをポートしていると書かれていたけど、どうやら現在は違う模様。API仕様はOpenCV Javaに合わせているけど、バックの実装は直にC++っぽいです。処理のオーバーヘッドはあんまり気にしなくて良さそう。(少なくとも、C++でOpenCV vizモジュールを使って可視化するより高速だった)



現在はOpenCVの最新版3.3.04.0.0に対応。UnityのTexture型とOpenCVのMat型を相互に変換するUtilメソッドが用意されているのも魅力。

公式ドキュメントはこちら↓
http://enoxsoftware.github.io/OpenCVForUnity/3.0.0/doc/html/index.html

Emgu CV v3.x

Emgu CV v3.xQiita記事にある通り、OpenCVをクロスプラットフォーム化するオープンソースの.NETラッパープロジェクトEmguCVがベースとなっている。

EmguCVのソースコードはこちら↓
https://github.com/emgucv/emgucv

EmguCV自体はオープンソースだけど、商用利用するには有償版を購入する必要があり、Windows版のみ商用利用不可の無償版が配布されている。↓
https://sourceforge.net/projects/emgucv/

公式ドキュメントはこちら↓
http://www.emgu.com/wiki/index.php/Documentation

決め手

で、オイラ的には、UnityのTexture型とOpenCVのMat型の相互変換メソッドがすでに用意されているOpenCV for Unityがベストに思えたのだ。だって頻繁に行う処理だし。
OpenCV for Unityならユーザーが多くてアップデート頻度も高そうだ。

ところで、どのAssetもopencv_contribArUcoは含まれているのが面白い。AR機能の需要は高いんですかね。



スポンサーリンク

関連記事

Google製オープンソース機械学習ライブラリ『TensorFlow』のWindows版が公開された
.NETで使えるTensorFlowライクなニューラルネットワークライブラリ『NeuralNetwo...
Seleniumを使ったFXや株の自動取引
Unity ARKitプラグインサンプルのチュートリアルを読む
Russian3DScannerのトポロジー転送ツール『WrapX』
TorchStudio:PyTorchのための統合開発環境とエコシステム
ドットインストールのWordPress入門レッスン
OpenMVSのサンプルを動かしてみる
UnityユーザーがUnreal Engineの使い方を学ぶには?
Web経由でRaspberry PiのGPIOを操作したい
Javaで作られたオープンソースの3DCGレンダラ『Sunflow』
3Dグラフィックスの入門書
iPhoneアプリ開発 Xcode 5のお作法
OpenMayaのPhongShaderクラス
OpenCV 3.1のsfmモジュールのビルド再び
Pythonの自然言語処理ライブラリ『NLTK(Natural Language Toolkit)』
まだ続くブログの不調
TeleSculptor:空撮動画からPhotogrammetryするツール
科学技術計算向けスクリプト言語『Julia』
Autodesk Mementoでゴジラを3次元復元する
Deep Fluids:流体シミュレーションをディープラーニングで近似する
PyTorch3D:3Dコンピュータービジョンライブラリ
Photogrammetry (写真測量法)
viser:Pythonで使える3D可視化ライブラリ
3DCG Meetup #4に行ってきた
第1回 3D勉強会@関東『SLAMチュートリアル大会』
Theia:オープンソースのStructure from Motionライブラリ
CGALDotNet:計算幾何学ライブラリ CGALのC#ラッパー
UnityからROSを利用できる『ROS#』
Oculus Goを購入!
OpenCV 3.1とopencv_contribモジュールをVisual Studio 2015で...
オープンソースの人体モデリングツール『MakeHuman』のAPI開発プロジェクトがスタート
Qlone:スマホのカメラで3Dスキャンできるアプリ
MB-Lab:Blenderの人体モデリングアドオン
クラスの基本
Google Colaboratoryで遊ぶ準備
Regard3D:オープンソースのStructure from Motionツール
Runway ML:クリエイターのための機械学習ツール
MRenderUtil::raytrace
NumSharp:C#で使えるNumPyライクな数値計算ライブラリ
Mask R-CNN:ディープラーニングによる一般物体検出・Instance Segmentatio...
ポリゴンジオメトリ処理ライブラリ『pmp-library (Polygon Mesh Process...

コメント