宣伝ポスターの飛行物体が巨大な「ばかうけ」に見える、というやや歪んだ話題性で興味を持ったので観てきた。
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メッセージ
映画の原題は”Arrival“で、原作はSF短編小説「あなたの人生の物語」(“Story of Your Life“)
派手な戦闘シーンがあるタイプの映画ではなく、登場人物も少ない。
異星からやってきた知的生命体との接触という、全地球規模の大事件が主人公とその周り数人の視点で描かれる。
エンディング曲も相まって、鑑賞後に不思議な余韻が残る。
言語学者の主人公が異星人の言語を解読していくうちに、彼女自身も少しずつ変化していく。
映画を観る前に予告編を見て多少刷り込みがあったので、本作の演出のカラクリにしばらく気づかなかった。その辺はキャスティングの上手さもあって、無理なく成立している。
言語学の分野では、「使う言語が思考に影響する」という説があるらしく、それが本作のSF的ギミックとなっている。本作では「思考・概念」と「感覚」を似たものとして描いたのでしょうか。未知の言語を理解することが新たな思考・概念の獲得につながり、それが人生観にも影響する。そんな物語。継次的な感覚から同時的な感覚へ。
ところで、監督自身が「ばかうけ」の話題に乗っかってる(笑)
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