書籍『OpenCV 3 プログラミングブック』を購入

発売前から結構気になっていたので「OpenCV 3 プログラミングブック」を購入した。



本書の解説で使用しているサンプルコードは書籍のサポートサイトからダウンロードできる。


スポンサーリンク


本書の構成は、OpenCVの入門書と言うよりも、画像認識技術を用いたAR・VR・インタラクティブアプリケーションの開発を始めたい人に最適な感じ。理論よりは実践の割合が多いのでとっつきやすい。

OpenCV開発環境の導入・デバッグ方法の基本的な説明から始まり、3次元幾何の概要説明、OpenCVとOpenGLによるAR合成の実装、今流行のディープラーニングフレームワークCaffeをOpenCVから利用する方法、プロジェクションマッピング、Oculus Riftで表示するための画像加工、KinectV2、そしてOpenCL連携(バージョン3の新機能UMat)についてと、時代のニーズに合わせた情報をコンパクトにまとめている。

実際にそういうアプリを作ってみたいけど、まだ経験の無い人には特に有難い書籍だと思う。逆に言うと、ある意味偏った内容なので、純粋に画像認識技術に入門したい人にはちょっと焦点がわからない構成かもしれない。詳しい理論体系は別で学びましょう。

オイラはというと、一番の目当ては5,6章の3次元幾何とかカメラ画像との合成まわり。カメラ位置・姿勢推定について、数式だけじゃなくてソースコードで追えるのがとても有難いのです。(数式読むの苦手なので…)

OpenCV 2の時に出ていた書籍と内容はほとんどかぶっていないので、両方持っていると良いかも。



OpenGV:画像からカメラの3次元位置・姿勢を推定するライブラリ
2D画像からの3D情報復元について調べていたらこんなオープンソースライブラリを見つけた↓The OpenGV libraryOpenGVライブラリは、キャリブレーション済みカメラの姿勢計算に必要となる幾何学アルゴリズムを効率的に行うために設...

openMVG:複数視点画像から3次元形状を復元するライブラリ
最近、この手の2D→3D復元系のライブラリを色々と調べている。何となく、自分で3D復元ツールを作ってみたくてね。この間のOpenGVは複数画像からカメラ(視点)の3次元位置・姿勢を推定するライブラリだった↓こっちのopenMVG(Multi...

Structure from Motion (多視点画像からの3次元形状復元)
3DCGをガッツリ学んでたもんで、「2次元の画像処理よりも3次元のCGの方が抽象度が高くて美しい」という感覚があって、コンピュータビジョンに対して「お前らとは次元が違うんだよ」とか思ってたんだけど、最近のコンピュータビジョンは結構3次元なの...

OpenAR:OpenCVベースのマーカーARライブラリ
Twitterで知ったんだけど、OpenARっていう、マーカーARのライブラリがあるらしい。OPENAR: OPENCV AUGMENTED REALITY PROGRAMOpenARはマーカーベースのARをC++でシンプルに実装したもので...

ArUco:OpenCVベースのコンパクトなARライブラリ
最近、ARToolKit以外にもっとコンパクトなARライブラリがないか調べてる。ARアプリを作りたいわけじゃなくて、アプリケーション開発の部品として、単眼カメラによるマーカー認識で3次元座標を取得する機能が欲しいだけなので、あんまりゴテゴテ...


スポンサーリンク

関連記事

Unreal Engineの薄い本

MeshroomでPhotogrammetry

TorchStudio:PyTorchのための統合開発環境とエコシステム

2018年に購入したiPad Proのその後

MVStudio:オープンソースのPhotogrammetryツール

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を観た (ネタバレ無し)

Mean Stack開発の最初の一歩

Alice Vision:オープンソースのPhotogrammetryフレームワーク

粘土をこねるようなスカルプトモデリング

映画『仮面ライダー1号』を観て来た(ネタバレあり)

疑似3D写真が撮れるiPhoneアプリ『Seene』がアップデートでついにフル3Dモデルが撮影できる...

『きたぞ!われらのウルトラマン』を観てきた

『さらば あぶない刑事』を観た

映画『ダウンサイズ』を観た

Quartus II

OpenCV 3.1とopencv_contribモジュールをVisual Studio 2015で...

UnityからROSを利用できる『ROS#』

YOLO (You Only Look Once):ディープラーニングによる一般物体検出手法

ヒーローに変身なりきりアーケードゲーム『ナレルンダー』

OpenCVの顔検出過程を可視化した動画

映画『ドラえもん のび太と雲の王国』を観た

Google Chromecast

ブラウザ操作自動化ツール『Selenium』を試す

ディープラーニング

UnityのTransformクラスについて調べてみた

UnityのMonoBehaviourクラスをシングルトン化する

仮想関数

OpenCV3.3.0でsfmモジュールのビルドに成功!

このブログのデザインに飽きてきた

OpenCVで顔のランドマークを検出する『Facemark API』

ZBrushのZScript入門

オープンソースの顔認識フレームワーク『OpenBR』

キャリアの振り返り

python-twitterで自分のお気に入りを取得する

フォトンの放射から格納までを可視化した動画

ドットインストールのWordPress入門レッスン

OpenMesh:オープンソースの3Dメッシュデータライブラリ

コンピュータビジョンの技術マップ

ROMOハッカソンに行ってきた

FFS理論

オーバーロードとオーバーライド

続・ディープラーニングの資料

コメント