学生時代、Mayaで人の顔をモデリングしてポリ男と名づけた。2006年〜2008年の話。

口が猿みたい。今ならもっと上手く作れそうな気がするけど、そんな情熱がもう無い。
1つの人種に縛られるのが何となく嫌で、色んな人種の特徴を観察して「人間の顔」というものを一般化しようとしていた。2006年はたまたまニューヨークに計2ヶ月ほど滞在したので、すれ違う様々な人種の顔を観察できた。
彫刻方面からヒューマンポートレイトを勉強したりもした。人の顔を構成する要素が理解できれば、それを応用して色々なバリエーションが作れるはず、と考えていた。
「人間という生物」ではなく、キャラクターとしてのパーソナリティを持たせる難しさを知った。無表情な状態のモデリングで不気味の谷を超えるハードルの高さ。キャラクターアニメーションで極端な表情を持たせる理由を何となく理解した。
実装寄りな話で言うと、ポリゴンのトポロジーを意識しながら形状をいじるのは頭が混乱した。特に口元はポリゴンの分割が密集して上手くさばけなかった。耳はもう諦めていた。
当時はZBrushの流行り始めで、ポリゴンのトポロジーと形状の関係をユーザーがあまり意識しなくて済むスカルプトUIに憧れるきっかけとなった。その後ZBrushを購入した。
さらに時代は変わって、最近では人体キャラクターを制作するためのリソースが充実してきた。オンラインでモデリングできるサービスや、オープンソースのモデリングツールも登場している。
Autodesk Character Generator
Makehuman
「一般化できたことはツール化する」というのはソフトウェアの世界で良く行われることだが、絵画や彫刻などでお馴染みの西洋的な「技法の体系化」がそもそもこういう文化なのかもしれない、と最近感じる。「先人の知恵を体系化したもの」がソフトウェアとして制作ツールになったんだなぁ、と。こういうツールが職人文化の日本から生まれるのは難しそうだ。
近々顔モデリングに特化した書籍が出るらしい。(とりあえずポチった)
2022年 追記:リファインしてみた↓

関連記事
第63回 全日本模型ホビーショーに行ってきた
PythonでBlenderのAdd-on開発
バンダイスピリッツ EG 1/144 RX-78-2 ガンダ...
バンダイスピリッツ EG 1/144 RX-78-2 ガンダ...
海洋堂 20cmシリーズ『キンゴジ』 パーツの接着・パテ埋め
『シン・ゴジラ』のコンセプトアニメーションのメイキング動画が...
ポリゴンジオメトリ処理ライブラリ『pmp-library (...
Mr.ビーン
模型用塗料の収納問題
ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 口内の微調整・身...
海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...
アニゴジ関連情報
酒井ゆうじ造型工房『20cm ビオゴジ出現』 歯茎の境界に影...
海洋堂 20cmシリーズ『ガメラ 1995』 レタッチと仕上...
『機動戦士ガンダム展』に行ってきた
UnityでLight Shaftを表現する
ペイントマネージャー:模型塗料を管理できるスマホアプリ
ZBrushで作った3Dモデルを立体視で確認できるVRアプリ...
『株式会社カラー10周年記念展』を見てきた
リメイク版ロボコップスーツのメイキング
海洋堂 20cmシリーズ『モスゴジ』 全身のグラデーション塗...
Composition Rendering:Blenderに...
映画『ブレードランナー 2049』のVFX
酒井ゆうじ造型工房『23cm シン・ゴジラ』 表面処理 その...
MRenderUtil::raytrace
ZBrushのUndo Historyをカメラ固定で動画化す...
写真に3Dオブジェクトを違和感無く合成する『3DPhotoM...
変形ロボットのデザイン
ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 失敗のリカバー
続・ゴジラ2000ミレニアムの塗装
バンダイスピリッツ EG 1/144 RX-78-2 ガンダ...
海洋堂 20cmシリーズ『デスゴジ』 クリアーオレンジVer...
スクラッチで既存のキャラクターを立体化したい
三丁目ゴジラ
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のVFXブレイク...
海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 気泡の処理 その2 ...
Zウィングマグナム
参考になりそうなサイト
3D Gaussian Splatting:リアルタイム描画...
海洋堂 20cmシリーズ『84ゴジラ』 背びれの塗装
PS3用ソフト『ゴジラ-GODZILLA-』を買った
キャリアの振り返り


コメント