以前はWindows 10でディープラーニングするのに、AnacondaでPython環境を作ってTensorFlowを使ってVisual Studioでコーディングしてたけど、

最近はだいぶ状況が変わってきた。
Anacondaでnumpyが動かなくなったり、使いたいパッケージ(のバージョン)がcondaで入らなかったりで、そもそもAnacondaのメリットよりもデメリットで時間を取られることが増えた。(それはMinicondaでも同じ)
なので、Pythonは普通に公式のインストーラーでWindowsにインストールすることにした。
コーディング環境についても、VSCode(Visual Studio Code)が優秀だと気づいた。
VSCodeはIDEじゃなくてエディタなんだけど、Extensionをインストールして機能拡張はできる。オイラがIDEの方のVisual Studioを使っていた理由の8割ぐらいはIntelliSense(コード補完機能)だったので、同じくIntelliSenseが載っているなら動作も軽いVSCodeの方が快適なのでした。
そして、ディープラーニングのライブラリはTensorFlowからPyTorchへ乗り換えつつある。
理由はそんなにハッキリとしたものじゃないんだけど、最近は発表される論文と一緒に公開されるソースコードにPyTorch実装のものが増えている点と、対応する依存関係(CUDAのバージョンとか)のアップデートの早さとか。最近やっとバージョン1に達して、身近な人達がどんどんPyTorchへ移行しているというのもある。
ということで、今現在のオイラの環境は以下↓
- Windows10 Pro
- CUDA Toolkit 10.1
- cuDNN v7.5.0 (Feb 25, 2019), for CUDA 10.1
- Python 3.6.8
- PyTorch 1.0.1
- VSCode
一応、インストール手順もメモしておく。
PyTorch 1.0.1は現時点で最新のCUDA Toolkit 10.1とcuDNN v7.5に対応しているのであんまり気にしなくて良いけど、この手のライブラリのバージョンの依存関係は間違えるとエラー地獄にはまるのでインストール前にしっかり確認した方が良いです。(何度かハマった)
追記:PyTorchとtensorboardXを一緒に使いたい場合は、TensorBoard(というかTensorFlow)の動作環境にも合わせてやる必要があります。
https://www.tensorflow.org/install/gpu
CUDAとcuDNNのインストール
CUDAの公式ページからCUDA Toolkit 10.1のインストーラーをダウンロードしてインストール。
cuDNN v7.5.0 (Feb 25, 2019), for CUDA 10.1は、まずMembership登録してログインし、cuDNN一式のzipをダウンロードする。
そしてzipを展開して出てきたbin, include, libディレクトリを丸ごとCUDAのパスが通ったディレクトリに配置する。オイラはいつもCUDAデフォルトのインストールパスに一緒に突っ込んでいる↓
C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v10.1
ところで、cuDNNってCUDA Deep Neural Network libraryの略なんですね。
Pythonのインストール
Pythonはバージョン3.6を使う。公式ページからPython3.6.8のWindows x86-64 executable installerをダウンロードしてきて実行するだけ。
インストールパスだけデフォルトから以下に変えておいた。
C:\dev\Python36
PyTorchのインストール
PyTorchは、公式ページのSTART LOCALLYで自分の環境を選ぶと適切なpipのコマンド表示されるので、それを叩けばインストールできる↓

ということで、以下のコマンドをコマンドプロンプトで実行するだけでPyTorchのインストール完了↓
pip3 install https://download.pytorch.org/whl/cu100/torch-1.0.1-cp36-cp36m-win_amd64.whl
pip3 install torchvision
VSCodeのインストール
VSCodeは公式ページからWindows用のインストーラーをダウンロードしてインストール。
そして日本語の言語パックとPython用のExtensionもインストールする。
これでPyTorch環境は整ったので、あとは適当なサンプルコードがちゃんと実行できることを確認してみよう。
GitHubにPyTorch公式のサンプルコードがある↓
https://github.com/pytorch/examples
Basic MNIST Exampleとかが手軽で良いんじゃないでしょうか。
サンプルが実行できたらとりあえずOKだ。
追記:最近は、PyTorchに特化したIDEもある↓

PyTorchの習得
PyTorch公式サイトのサンプルで学ぶPyTorchや、
https://pytorch.org/tutorials/beginner/pytorch_with_examples.html
https://pytorch.org/tutorials/beginner/former_torchies/nnft_tutorial.html
PyTorch公式でチートシートを用意してくれているので、そこを見ると習得が速いかも。
チートシートの内容を画像化して公開している人もいる↓
小技集をJupyter Notebookにまとめている方もいる↓
https://github.com/bfortuner/pytorch-cheatsheet/blob/master/pytorch-cheatsheet.ipynb
あとは、torchvisionに有名な畳み込みニューラルネットワークが実装されているので、それを読むと真似しやすいかも↓
https://pytorch.org/docs/stable/torchvision/models.html
追記:PyTorch専用IDEも登場してる↓

関連記事
書籍『イラストで学ぶ ディープラーニング』
viser:Pythonで使える3D可視化ライブラリ
物理ベースレンダリングのためのマテリアル設定チートシート
AR (Augmented Reality)とDR (Dim...
OpenCVでカメラ画像から自己位置認識 (Visual O...
OpenSfM:PythonのStructure from ...
ManuelBastioniLAB:人体モデリングできるBl...
Unity ARKitプラグインサンプルのドキュメントを読む
TorchStudio:PyTorchのための統合開発環境と...
UnityのTransformクラスについて調べてみた
OANDAのfxTrade API
Manim:Pythonで使える数学アニメーションライブラリ
Google Chromecast
openMVG:複数視点画像から3次元形状を復元するライブラ...
MythTV:Linuxでテレビの視聴・録画ができるオープン...
iPhone x ロボットハッカソン~RomoのiPhone...
Fast R-CNN:ディープラーニングによる一般物体検出手...
Mask R-CNN:ディープラーニングによる一般物体検出・...
Unity Scriptコーディング→Unreal Engi...
OpenCVの超解像(SuperResolution)モジュ...
今年もSSII
python-twitterで自分のお気に入りを取得する
fSpy:1枚の写真からカメラパラメーターを割り出すツール
2D→3D復元技術で使われる用語まとめ
OpenCVで顔のランドマークを検出する『Facemark ...
BlenderでPhotogrammetryできるアドオン
ブログをGoogle App EngineからAmazon ...
MLDemos:機械学習について理解するための可視化ツール
Konashiを買った
pythonの機械学習ライブラリ『scikit-learn』
OpenCV
Houdiniのライセンスの種類
OpenGVの用語
BlenderのPython環境にPyTorchをインストー...
Regard3D:オープンソースのStructure fro...
OpenGVのライブラリ構成
UnityからROSを利用できる『ROS#』
Unityで学ぶC#
2022年8月 振り返り
C++の抽象クラス
Amazon EC2ログイン用の秘密鍵を無くした場合の対処方...
オープンソースのIT資産・ライセンス管理システム『Snipe...



コメント