「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を観てきた。
この作品は、スター・ウォーズの公開1作目、エピソード4「新たなる希望」の冒頭で流れる文字だけで語られていた前日譚を映像化したスター・ウォーズ史のサイドストーリー。監督はハリウッド版ゴジラのギャレス・エドワーズ。脚本にジョージ・ルーカスが絡まないディズニー体制でのスター・ウォーズ映画はJ・J・エイブラムスによるエピソード7「フォースの覚醒」に続きこれで2作目ですね。
エピソード4の直前の物語なので、描かれる時代はエピソード4と同時代。だから、見覚えのあるあの人とかあの機体が登場する。スター・ウォーズを良く知っている人にとっては、ストーリーだけでなく、そういった小ネタも楽しめるでしょう。
スター・ウォーズの世界を違う視点で見れるという点では、ゲームのバトルフロントみたい。
ネタバレ無しでこの映画の感想を書く。
観終わってすぐに感じたのは、スター・ウォーズ本流シリーズとこの「ローグ・ワン」の関係が、「オズの魔法使い」と「ウィキッド」の関係みたいだなぁ、と。物語が進むにつれ、だんだんと知ってる状況に近づいていく感覚。
エピソード4の前日譚という意味ではエピソード1〜3もそうなんだけど、このローグ・ワンは本当にエピソード4直前までの話なので、リンク度が高い。というか、ジョージ・ルーカスはエピソード1〜3とエピソード4〜6間の細かい設定の矛盾を無視する傾向にあったよね(笑)
我々観客は、スター・ウォーズ史の大きな流れをすでに知っていて、この戦争を大局的な視点で語ることはできる。だが、その中で戦い、その後歴史として語り継がれることもなかった名も無き一人一人のソルジャーのことは知らない。「ローグ・ワン」は名も無き反乱者達の戦いを描いている。政治家や救世主ジェダイでもない、後世の歴史には名が残らないRogue(ならず者)達の物語だ。
ガンダムで言うと、ニュータイプの出てこない宇宙世紀シリーズみたいな。(何故ガンダムで例えた?)
「フォース」という言葉は出てくるものの、ジェダイが出てこないこともあって、ファンタジー要素は薄い。スター・ウォーズの世界を舞台にした戦時中映画という印象を受けた。おとぎ話というよりはドキュメンタリー。
「ローグ・ワン」を観る少し前に「この世界の片隅に」を観ていたこともあり、戦時中の誰の視点で描かれるかでこうも印象が変わるのか、とも思った。
どちらも戦争の歴史には残らない者達の話だけど、
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- この世界の片隅に:「世界が変わっても生活し続ける者達がいた」
- ローグ・ワン:「世界を変えるために命をかけた者達がいた」
という感じ。予告編でも出てるので言ってしまうけど、海岸やジャングルみたいな場所が戦場になる絵面って、ベトナム戦争のイメージとちょっと重なる。
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