平成ガメラ

オイラは怪獣映画が好きだけど、「数あるエンターテインメントの中でも怪獣映画が最高か?」と問われると、そうは思っていない。映画というジャンルに限ったとしても、怪獣映画が最高とは言えないだろう。オイラ自身が、怪獣映画独特のケレン味や造形を偏愛していることは自覚しているつもり。

それでも、他人に1つだけ怪獣映画を勧めるとしたら、平成ガメラ1作目を推す。

ガメラ 大怪獣空中決戦

ええ、残念ながらゴジラではなく、ガメラなのです。



この平成ガメラ1作目を推す理由はいくつかあって、まずストーリーがマニア以外の人でも比較的取っつきやすい(印象)という点。(特に昭和の怪獣ブームの頃の)怪獣映画は突っ込みどころ満載のストーリー展開も結構あるんだけど、平成ガメラ1作目は(時代のせいもあるけど)設定がよく考えられていて、その割に難解な印象は受けない。テンポ感を損なわず、暗くならずにSF・ファンタジーのバランスを保っている。
その後平成ガメラシリーズはだんだん暗く難解になっていくのです。。。

そして、「ミニチュア特撮ここに極まる」という点。(ここはオタク視点です。)
初めて観た小学生の頃、もちろんミニチュアだということはわかっていたけど、その作り込みに圧倒された。ミニチュアなのにミニチュアじゃなかった。(言ってることおかしいけど)

後々、平成ゴジラシリーズとの撮影方法の違いを知った。広大なステージに街のジオラマセットを組んで撮るのではなく、事前に構想した画作りに合わせてカメラ前を飾り込む撮影スタイル。もともとはステージが狭いという制約から生まれた方法論らしいけど、この平成ガメラ以降、日本の特撮の流行になった気がする。

写真書き割りとオープンセットで、東京タワー周辺のミニチュアが実写と区別がつかない映像だった。東京タワーにギャオスが巣を作る夕日の絵面の存在感は実写そのものに見えた。
シチュエーションが異質だからかろうじてミニチュアだと気づくんだけど、怪獣映画であれを超える夕日はその後見てない。今の時代ならこの手の映像はCGで作るんだろうなぁ。

時代的に、まだ3DCGが登場するカットは少ないんだけど、空中戦のスピード感はガメラというキャラクターがデジタル時代に通用する可能性を示していた。実際、その後のガメラ3の空中戦は未だに色あせない気がする。
平成ガメラシリーズ(三部作 + 小さき勇者)のムック本「平成ガメラ パーフェクション」も買ってしまっているのである。

平成ガメラ パーフェクション (DENGEKI HOBBY BOOKS)

ということを、S.H.MonsterArtsのガメラ発売で思い出した。こっちはガメラ2版の造形だけど、正直、ガメラ2という作品にはあまり思い入れがないのだ。
秋葉原にある魂ネイションズ AKIBAショールームでジオラマが展示されていた。口がかなり大きく開くのね。

ガメラ2のジオラマ

この間のゴジラの時と同じく、特設ページが公開されている。

S.H.MonsterArts ガメラ(1996) 発売記念 原口智生 × 若狭新一 スペシャルインタビュー

今年、2015年は「ガメラシリーズ」の生誕50周年。そして「平成ガメラシリーズ」の20周年という記念すべき年にあたる。「怪獣映画」というジャンルにおけるエポックメイキングなシリーズとして、今なお人気の高い「平成ガメラシリーズ」。その第2作『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)のガメラが、いよいよS.H.MonsterArtsのラインナップに加わることになった。そこで同作の怪獣造型に関わり、今回のガメラ原型も担当されることになった若狭新一氏と原口智生氏をお迎えし、映画の製作時から今回の原型製作にまつわるお話まで、存分に語っていただいた。

今回はスペシャル動画ないのね。(川北紘一がいないからかな…)
冷静に考えたら結構な価格設定なんだけど、買ってしまった。

S.H.MonsterArts ガメラ(1996) 特設ページ

発売月:2015年 1月31日
メーカー希望小売価格:9,504円(税8%込)
全高:約140mm   材質:PVC、ABS製

S.H.MonsterArts ガメラ(1996)

S.H.モンスターアーツ ガメラシリーズ ガメラ (1996) 約140mm PVC&ABS製 塗装済み可動フィギュア [並行輸入品]

何年か前に海洋堂の特撮リボルテックで平成ガメラ1,2のガメラとギャオスレギオンが出てたけど、あれってガメラ3版は出ずに終わったのよね。

特撮リボルテック006 ガメラ大怪獣空中決戦 ガメラ ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み アクションフィギュア

特撮リボルテック033 ガメラ2レギオン襲来 G2ガメラ ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み アクションフィギュア

こうやって画像で比べてみると同じG2をモデルにしてても結構違って見えるな。特撮リボルテック版の方は、G2よりもG1の方が出来が良い印象。サイズもS.H.MonsterArts版の方が2倍ぐらい大きい。特撮リボルテックは可動怪獣フィギュアの先駆的存在だと思うけど、関節ジョイントの処理はやっぱり、後発のS.H.MonsterArtsの方が上手い。バンダイの技術というか、大企業パワーは素直に凄いし、海洋堂の心意気も大好き。
特撮リボルテックのギャオスとS.H.MonsterArtsのガメラ2を並べたら、サイズ感的に成長途中のギャオスとG2ガメラが戦ってるみたいになるね。

特撮リボルテック007 ガメラ大怪獣空中決戦 ギャオス ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み アクションフィギュア


関節が自由に可動する怪獣フィギュアがシリーズとして定着してくれたのは素直に嬉しい。ストップモーションアニメとか作って遊べる。

【Amazon.co.jp限定】平成ガメラ4Kデジタル復元版 Blu-ray BOX B2ポスターセット付

追記:S.H.MonsterArtsでG1, G3も一応発売された。

S.H.MonsterArts ガメラ(1995)ガメラ 大怪獣空中決戦

S.H.MonsterArts ガメラ(1999) 約160mm PVC&ABS製 塗装済み可動フィギュア

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