今年で仮面ライダークウガ放送20周年だそうで、東映公式のYouTubeチャンネルで全話無料配信が始まった。
https://www.toei.co.jp/release/bb/1221309_971.html
つい思い出を語りたくなってしまった。
クウガの放送が始まった当時はまだ「平成ライダー」と呼ばれるほど仮面ライダーシリーズが連続して放送されていなかった頃。日曜朝8時の「燃えろ!!ロボコン」の後番組としてスタートした。
それ以前の仮面ライダーから世界観を一新し、定番の「改造人間」ではなく古代文明の力を受け継いだ戦士となり、劇中では敵「グロンギ」の謎だけでなくクウガ自身の能力も考古学で少しずつ判明していった。
謎で引っ張っていく構成と、従来のヒーロー番組のお約束へのツッコミには論理武装した設定と生々しい描写で応え、ビデオ(HD)撮影で同時録音の映像は子供向けヒーロー番組特有の「匂い」を徹底的に消そうとしているように見えた。
当時のテレビはまだ地上波アナログ放送で画面比率は4:3だったが、そこにレターボックスでHD撮影の16:9の映像が流れ、番組冒頭には必ず「ハイビジョン撮影」とテロップが入っていた。
必ずしも毎回クウガが活躍するわけではない変則的なドラマ構成からも「時代をゼロか始めよう」という気概を感じた。
ヒーロー番組を徹底的に再構築したことで漂う大人びた雰囲気に、当時厨二病真っ盛りだったオイラはどハマりしたのだった。
前年まで、もう何となく日曜朝の特撮枠を見るのが退屈になり始めていたのに、クウガの少し背伸びした感覚がオイラを呼び戻した。その後しばらく、この平成ライダーの「少し背伸びした感覚」に魅了された。
前年の「救急戦隊ゴーゴーファイブ」「燃えろ!!ロボコン」で東映特撮の画質の悪さにだいぶ嫌気がさしてきた頃だったので、クウガでHD撮影が始まっていなかったら、本当に視聴離脱していたような気がする。
もちろん、フィルム撮影からビデオ撮影になったことで造形物の粗が画面越しに分かるようになってしまった面もあるけど、「普通のドラマ」の雰囲気の中に異質なものが入り込んで来る印象はプラスに働いたように思う。
クウガと同時期(というか30分前)に放送されていた「未来戦隊タイムレンジャー」も割とシリアスな世界観(小林靖子脚本)だったので、この年の日曜朝は結構すごい組み合わせだったな。
クウガはフォームチェンジしても顔の形状に変化が無いので、キャラクターの同一性がブレずに一貫しているのも好きだった。劇中では各フォームを色で呼んでいるのも自然。オイラは特にドラゴンフォームが好き。
もっとも、クウガは作中に仮面ライダーが複数登場するわけではないので、フォームごとにデザインが大きく違っていても混乱は少なかったかもしれない。(BLACK RXみたいに)
当時、超合金玩具の「装着変身」シリーズを購入していたが、トライゴウラムを購入したすぐ後にビートゴウラムが発売されてちょっとショックだったな。
クウガの次に始まった「仮面ライダーアギト」は、番組開始当初はクウガの世界観との繋がりを匂わせていたものの、結局全く別のストーリーだった。
実のところ、平成ライダーシリーズの中では原体験として1番好きなのはアギト。毎週毎週本当にワクワクしていたし、驚いていた。
クウガとアギトの世界はマンガ版の方でつながった。
クウガ放送当時はHD画質で放送されていなかったけど、後にディケイドに客演した際に初めてクウガの姿が地上波デジタルのHD画質で放送されているのを見た時はちょっと感動したね。
クウガはアップコンバートされたBlu-rayが発売されたけど、フィルム撮影作品のリマスターと違って、ビデオ撮影作品はその辺がちょっと不利ですね。
そういえば、最近CSMのアークルを購入したんだった。
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