ZBrushでリメッシュとディティールの転送

この前はモデルのポリゴン数が多過ぎてUV Masterによる自動UV展開に失敗してしまった。



Meshを15万ポリゴン以下に抑えないとUV Masterは正常に動作しないらしいと分かったので、ちゃんとポリゴン数をリダクションすることにする。ディティールの転送というのもやってみよう。

参考にするのはこちらの書籍↓

田島光二作品集 & ZBrushテクニック (KOUJI TAJIMA ARTWORKS & ZBrush Technique)

ZRemesherによるリメッシュとディティールの転送のやり方は134~135ページに載っている。
2014年の書籍だけど、書いてあることは個々の機能の詳細ではなく、作業フローの大枠と最低限の機能だけなのでシンプルで分かりやすい。

全然関係ないけど、マスク操作のショートカットも載っていた。(74ページ)

  • Ctrl:マスク
  • Ctrl + Alt + クリック:マスクをくっきりさせる(SharpenMask)
  • Ctrl + クリック:マスクをぼかす(BlurMask)
  • Shift + Ctrl + Altで解除


ZRemesherによるポリゴンリダクション

とりあえず頭のMeshからやってみよう。
ハイポリ過ぎてワイヤーフレーム表示したら真っ黒だ。



頭パーツのSubToolを複製。



ZRemesherで思いっきりポリゴン数を削減。
解像度が下がり、形状が結構変わってしまっているけど今はまだ気にしない。


ディティールの転送

公式ドキュメントの解説はやたらあっさり。
http://docs.pixologic.com/user-guide/3d-modeling/topology/zremesher/transferring-detail/

元のハイポリMeshを再び表示させ、リダクション済みのローポリMeshと重ねて表示させる。



全て投影(ProjectALL)を押す。



リダクション済みのMeshをディバイド(Divide)して、再び全て投影(ProjectALL)を押す。
この手順を元のハイポリMeshの形状が再現できるまで何回か繰り返す。



最終的に、サブディビジョンレベル5で大体全部のディティールを拾えたように見えたので打ち止め。



他のパーツも同様に、大体サブディビジョンレベル5ぐらいまでやってディティールを転送した。眼のパーツだけは別にディティールも何も無いので、ZRemesherをかけたままのSubToolを使用。

左がローサブディビジョンのローポリMesh、右がハイサブディビジョンのハイポリMesh。



前回は20万ポリゴンを超えてたけど、ローサブディビジョン時5万ポリゴンぐらいまで削減できた。



追記:ZBrush2019以降はZRemesherがさらに進化している↓
https://your-3d.com/zbrush-retopology/

UV MasterによるUV展開

とりあえず前回と同じように、全SubToolを結合して1つにした。



これをUV Masterにかけてみたら、ちゃんとUV展開が完了した。



でも、期待してたのとちょっと違う。全パーツがシンメトリーになるように配置してほしかったのに。別にPolyGroup単位で分けて欲しくなかったな。

やってから気づいたけど、これを他のツールへ持って行くにしても、ZBrush上のサブディビジョンレベルはエクスポートできないわけで、解像度を選んでMeshをエクスポートするしかない。Normal MapとかDisplacement Mapとか作れば良いのかな?
って、あれ? そもそも何がしたかったんだっけ?

ふと思ったけど、ZBrushの環境設定でメモリの割り当てを変えれば、15万ポリゴン以上のMeshでもUV Masterは動いたんじゃないだろうか。



追記:ZRemesherについての詳しい解説記事↓
https://kizakiaoi.wordpress.com/2019/12/23/zbrush%E3%81%AEzremesherz%E3%83%AA%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

関連記事

PythonでBlenderのAdd-on開発

OpenVDB:3Dボリュームデータ処理ライブラリ

法線マップを用意してCanvas上でShadingするサンプ...

実写と実写の合成時の色の馴染ませテクニック

2024年7月 振り返り

ZBrushのキャンバスにリファレンス画像を配置する

uGUI:Unityの新しいGUI作成システム

UnrealCV:コンピュータビジョン研究のためのUnrea...

別に悪意は無いんだけどさ

GAN (Generative Adversarial Ne...

Physics Forests:機械学習で流体シミュレーショ...

ZBrushからBlenderへモデルをインポート

After Effects全エフェクトの解説(6.5)

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる パーツ分割

iPhone欲しいなぁ

ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 Dam Sta...

ZBrushのZmodelerとDynamic Subdiv...

単純に遊びに行くのはだめなのか?

ZBrushで作った3Dモデルを立体視で確認できるVRアプリ...

ZBrush キャラクター&クリーチャー

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 下アゴと頭部を作...

Maya 2015から標準搭載されたMILA

ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 ZRemesh...

Mayaのプラグイン開発

ZBrushでゴジラ2001を作ってみる 頭の概形作り

Blender 4.2以降のWindowsPortable版...

世界一下品なクマと世界一紳士なクマ

MeshLab:3Dオブジェクトの確認・変換に便利なフリーウ...

ZBrushでアヴァン・ガメラを作ってみる 下半身のバランス...

書籍『The Art of Mystical Beasts』...

今夜の金曜ロードショーはヱヴァだね

UnityのGlobal Illumination

映画『シン・ウルトラマン』 メイキング記事まとめ

画像生成AI Stable Diffusionで遊ぶ

Unite 2014の動画

Runway ML:クリエイターのための機械学習ツール

書籍『開田裕治 怪獣イラストテクニック』

3D Gaussian Splatting:リアルタイム描画...

ワンダーフェスティバル2020[冬]に行ってきた

ZBrushで仮面ライダー3号を造る 仮面編 リファレンス画...

trimesh:PythonでポリゴンMeshを扱うライブラ...

UnityでTweenアニメーションを実装できる3種類の無料...

コメント