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書籍『メモの魔力』読了

通勤時間中にKindleで「メモの魔力」を読んだ。
この手の書籍なら通勤時間だけでも1週間で1冊は読めそうだ。

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

著者はSHOWROOM社長の前田裕二氏。
仕事術とかそういう系のビジネス書かと思わせて、それは導入に過ぎず、本書は思考法そして自己分析のための本だった。



本書では、「メモ」はただの記録手段に止まらず、思考を深める道具、そして自分自身を知るための道具として人生を変える力があると説く。
日々の小さな気づきをメモとして記録していくのは最初の一歩。記録することでそれを後から眺められるようになる。それらはそのままでも思考の材料となるし、「抽象化」することによって様々な分野に転用できるアイディアとなる。

本書では、抽象化の助けとなる著者独自のノートの使い方を紹介し、それをフレームワークとして思考を深めていく方法を解説している。抽象化・言語化能力を高めることで思考は洗練される。

ちなみに、前田氏監修の特別仕様モレスキンノートが8月に紀伊國屋書店限定で発売されるようです↓



記録と抽象化の効果は仕事だけに止まらず、自分自身をより深く知る自己分析が可能になるという。
そして、自分自身の欲求をよりハッキリと捉えると夢が実現できる、と。本書の巻末にはなんと、「自分を知るための自己分析1000問」という付録が(笑)

付録の「自分を知るための自己分析1000問」は本書の編集者さんによってPDFが無料公開されている上に、有志によるGoogleスプレッドシート版もある↓



この1000問には少しずつ答えていこうと思う。

前田氏と「転職の思考法」や「天才を殺す凡人」の北野氏が対談してる↓
https://diamond.jp/articles/-/207965

感想

日々の小さな気づきを記録して後で見返すことの効果は、オイラの実体験としても納得できることが多い。
学生の頃にTwitterを始めてから、ほんの小さなことも言語化するようになり、それ以前は時間と共に忘れてしまっていた小さなことも受け止められるようになった気がする。

本書でメモの習慣化を推奨しているのも納得。習慣化すれば特に気負いせずに続けられるし、やっておかないとちょっと気持ち悪いレベルになってくる。
オイラもこのブログを書くのがほぼ習慣と化していて、何も書かないでいるとなんだか気持ち悪いレベルになっている。言語化を習慣化しておくだけで、人と話す時のスムーズさがだいぶ違う気がする。

オイラの言語化習慣は「思考のフレームワーク」というほどセオリー化できていないけど、本書で紹介されているノート術はかなりしっかりとセオリー化されており、少ない負荷で抽象化の訓練ができそうだ。

オイラは職業柄、プログラムの設計という形で抽象化の恩恵を受けることが多いけど、本書のように非エンジニア視点で抽象化の恩恵、思考の訓練方法を説いているのは初めて見た。

2次元空間で思考を整理する

オイラは字を書くのがあまり得意でないので、メモはパソコンのキーボードで打った方が速くて楽なんだけど、1次元に羅列される文字列が整理しづらいとも感じていた。

本書で紹介されているようなノートの2次元空間を上手く活用して整理する術はとても参考になった。
オイラは勢いで一気に書き上げる派というよりも、並べた素材を眺めながら編集する派なので、情報を2次元空間で整理して客観的に眺められるようにすることの効果はとても理解できる。



今にして思えば、オイラが抽象化思考を習得したのは、大学でプログラミングを学ぶ以前から映像の編集を趣味にしていたことが大きかったのだろう。
その行為が「抽象化」であると言語化して自分でも認識できたのは大学院でホモトピーを学んだ頃。

ノートの2次元空間上の配置にルールを設けて情報の抽象度を整理するやり方は他にも結構あるみたいですね。
https://studyhacker.net/cornell-merit

自分のスタイルに合わせるには?

可視化して整理・抽象化することが新たな気づきに繋がるわけで、スマホではふと浮かんだ瞬間に書き留めることはできても、小さい画面上ではなかなか整理ができない。
この辺が実生活で活用するには難しい点。いつでもノートが広げられる環境というわけではないし。
個人的には、手書きのノートではなくパソコン上でこのノート術と同じように使えるアプリがあると良いんだが。

自己分析の力

就職活動の頃は自己分析というやつが苦痛で仕方なかったんだけど、自己分析を徹底的に突き詰めると「自分の軸」が見えてくるらしい。自分の軸をハッキリと自覚できていれば迷うことも無くなり、夢の実現に突き進めるのか。
まだオイラは自己との対話が足りてない。

ところで、この書籍の本文以外のリフローされないページレイアウトをKindleで読むのはちょっとしんどかった。(画像みたいになっているページ)
引用先がページ番号になっていると、Kindleでは辿れないし…


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